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粗製乱造のトーク番組なんかいらない【1】

『笑っていいとも!』は放送終了? 『しゃべくり007』成功の裏でトーク番組の大淘汰

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──セットひとつで回せることから、制作費がかからず、各局で重宝される「トーク番組」。だが、あまりの乱立ぶりから淘汰が始まっているようだ。司会者の不在、下がり続ける制作スタッフのモチベーションなど、イマドキ「トーク番組」の内幕とは?

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『恋していいとも!あるある川柳』(扶桑
社)。

 35年続く長寿番組『徹子の部屋』(テレビ朝日)や、多数のタレントが登場する『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ)、そしてVTRを使いながらも、映像を受けてのトークが主体となっている『行列のできる法律相談所』(同)、さらには『笑っていいとも!』(フジテレビ)の中のコーナーである「テレフォンショッキング」に至るまで、現在、番組の多くが出演者の対話で成り立つという「トーク番組」の要素を備えている。

「『SMAP×SMAP』(フジテレビ)のビストロスマップも料理を作りながらのトーク番組だし、『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日)も政治を題材にしたトーク番組。そうして見ると、かなりの番組がトーク番組に分類されるのでは」(番組制作関係者A氏)というほど氾濫している状況だ。本稿ではここ数年、雨後のタケノコのごとく増殖した、トーク番組の淘汰について筆を進めてみたい。まずはその構成から。

 そもそも、「トーク番組」には事前に出演者が記入するアンケート用紙が存在する。

「番組の放送時間によっても異なりますが、ゲストが記入するこのアンケートは数十項目あり、スタッフがその回答の中から面白い話題をピックアップ。収録前にはMC(司会)がどの話をどの順番でするのか決めています」(前出・A氏)

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次世代女子アナランキング【3】

在京5局&フリーの次世代女子アナを徹底検証──アヤパンの後釜はこのアナだ!!

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日本テレビ

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ぽっちゃりの安心感
【1】水卜麻美(24)
1987年、千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒、10年入社。『ヒルナンデス!』『ぐるぐるナインティナイン』などを担当。
『ヒルナンデス!』を担当する次期エース。ぽっちゃり体形を番組内でイジられることも多い彼女の存在は、アイドル路線に歯止めをかけた日テレが打ち出した、既存のアイドルアナ像へのアンチテーゼなのかも。

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ミニスカの報道エース
【2】鈴江奈々(31)
1980年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、03年入社。
葉山エレーヌや夏目三久と共に「go!go!ガールズ」を結成したこともあるが、アイドルアナは早々に卒業し、現在は報道のエース。

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ラブホデートの衝撃
【3】徳島えりか(23)
1988年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒、11年入社。
入社直後にラブホデートをすっぱ抜かれるも、首の皮一枚でつながった。もし夏目三久が干されなかったら、というifを彼女に重ねると感慨深い。

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次世代女子アナランキング【2】

"スイカップ"古瀬絵理が語る「女子アナブームって、正直、AKB48人気に食われちゃったかも?」

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──古瀬絵理が、まもなく産休に入るという。空前の女子アナブームに沸いていた03年頃、"スイカップ"なる愛称で世間を騒がせた彼女は、テレビ不況まっただ中の女子アナ界をどう見ているのだろうか?

古瀬絵理(以下、) 女子アナというものが、女子大生が憧れる職業ではなくなってきたように感じますね。アイドル的な扱いが、昔に比べて少なくなっているような。

──週刊誌界隈では、パンチラなどの定番女子アナネタでは数字が取れなくなっているとも聞きます。

もっとちゃんと見せてくれる人がいるからじゃないですかね。『おねマス』(テレビ東京)の子たちとかすごくかわいいし。あと、女子アナは素人っぽさも魅力だったので、AKB48ともかぶっているかも。見ていて楽しいほうに流れるのは当然ですよ。

──女子アナの役割も、これから変わっていく?

「テレビが面白くない」っていう意見を聞くことが、最近ものすごく多いんです。震災以降なのか、もともとあった考え方なのかはわかりませんが、もうちょっと地に足つけたものが見たいって人が増えているのかもしれませんね。だからか最近は、番組のメインを張る女子アナさん方って、落ち着きがある人が多いように見えます。

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次世代女子アナランキング【1】

"ぶりっ子"田中みな実と加藤綾子が頂点に!? 新世代のテレビを制する女子アナ事情

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『アナウンサーとして生きる』 (AERA Mo
ok) 。

──高島彩なき今、局アナ業界を背負って立つ次世代アイドルは誰だ!? フジテレビ加藤綾子? TBS田中みな実? 日本テレビ水卜麻美? 仁義なき戦いの幕が切って落とされる!!

2010年12月、フジテレビの女子アナウンサー高島彩(32)が同局を退社した。01年に入社、長く続いた女子アナブームのトップランナーであった。翌11年10月には、ゆずの北川悠仁と結婚。同じくブームを牽引してきた中野美奈子(31)も同年3月に結婚、日本テレビの西尾由佳理(34)も同年9月に結婚してフリーに転身した。いずれも30代に突入し、それぞれの道を選んだというわけだ。これにて、10年近く続いた女子アナブームはひと段落したかのように見える。

 しかし、不況によりテレビ局の経営が傾く中、タレントよりも安価にこき使うことができ、バラエティーでもうまく立ち回り、メイン司会にアシスタントにイジられ役までなんでもこなす女子アナたちは、依然として重宝されている。つまり、もはや女子アナは一時の「ブーム」ではなくなり、テレビの「定番商品」へと落ち着いたのではないだろうか?

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キー局が手を染めた知られざる禁じ手【4】

深夜エロ番組から過激なトークショーまで! キー局が絶対マネできない"独立局番組の大胆な戦略"とは!?

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──制作費も少なく、ネット局も少ない中で、奮闘する独立局の名物番組。そのプロデューサーたちに、マニアックだけど、一部から絶大な支持を誇るこれらの番組の楽しみ方を聞いた。

マツコを発掘したプロデューサー

【TOKYO MX 『5時に夢中!』プロデューサー】
■スポンサーも芸能事務所も関係ない! 毒舌トーク番組

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──コメンテーターたちによる生放送での歯に衣着せない毒舌トークが話題を集める、TOKYO MXの情報番組『5時に夢中!』。かのマツコ・デラックスをはじめとした、キャラの濃すぎる出演者を擁して、夕方の時間帯で異彩を放つ、人気番組誕生の秘密とは?

 番組がスタートする時に僕の中にあったのは、在宅率の高い主婦向けにしようってことくらいで、実はそれほど意図して過激なものにするつもりはなかったんですよ。

 ただ、キー局の全国ネットであれば、あらゆる視聴者を想定しなきゃいけないから、ある程度のヌルさも必要でしょうけど、僕らはもともと刺激に慣れてる東京の人だけを相手にすればよかった。だから、"夕方にやってる深夜ラジオ"みたいなイメージでやれば、面白いんじゃないかって意識は当初からどこかでありましたね。

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キー局が手を染めた知られざる禁じ手【3】

深夜枠からゴールデンにも進出中! "パブ番組"という甘い蜜と毒まんじゅう

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──苦境にあえぐテレビ業界で、各社新しいビジネスを模索している。その中で番組企画で小銭を稼ごうとするものがあるようだ。パブ番組と呼ばれるこれらの内情とは?

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『ちょい足しクッキング』(祥伝社)。

生協の生産工場を見学する『シルシルミシル』やコンビニのスイーツの新しい食べ方を、ランキング形式で紹介する『お願い!ランキング』(共にテレビ朝日)など、食品メーカーや小売店の内部をバラエティ的な切り口で構成する番組が増えている。これらの番組は、企業から商品宣伝費をもらって、その企業や商品を中心にした企画を制作しているものもあるのだとか。業界に詳しい関係者は「スポットCMが売れなくなったので、小銭を集めるための苦肉の策」と語るが、その実態はどのようなものなのか。某大手小売店の社員に聞いた。

「多くの場合は、テレビ局から企画オファーがくるようです。必ずしも全部の放送回で宣伝費が発生するわけではないですが、1企画2000万円という話を聞いたことがあります」

 一方、業界に詳しい関係者は「金額は、企業によってまちまち。例えばトヨタのようにスポットCMを大量に入れている企業なら、1企画数十万程度じゃないでしょうか?」とも語る。

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キー局が手を染めた知られざる禁じ手【2】

生存率ナンバー1はフジテレビ!! 財務から見る生き残るテレビ局、死ぬテレビ局

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トップを独走する視聴率で、事業を操る

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極端な制作費削減のしわ寄せは、外注先にきている場
合があり、ブラック企業化させているかも?

■生存度第1位
フジテレビ

【企業データ】
[正式名称]株式会社フジ・メディア・ホールディングス
[本社所在地]東京都港区台場2-4-8
[代表者]代表取締役社長 豊田皓
[設立]1957年11月18日(2008年10月1日持株会社化)
[従業員数]5883人
(平成23年3月31日現在。子会社を含めた数)
[売上高営業利益率]4.5%(平成23年3月期)
[総資産経常利益率]4.0%(平成23年3月期)
[自己資本比率]63.1%(平成23年3月期)


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【事業構成】
放送事業(テレビとラジオ)、制作事業(放送番組の企画制作など)、映像音楽事業(オーディオ・ビデオソフトなどの製造販売、音楽著作権管理など)、生活情報事業(通信販売、新聞発行など)、広告事業など


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■放送事業で利益を得つつ、放送外収入も順調に伸びる
ゴールデン、プライム、全日の3枠で7期連続視聴率トップとなったフジテレビ。放送事業による売上は前期比-0.2%と引き続き減少しているが、制作費が前期を下回り(前期比3.0%)、経費削減により利益は前年同期比0.3%の増加となった。さらに総資産経常利益4.0%と、堅調な放送事業のソフト力を使い、映像・音楽事業やイベント事業など多角的に展開する放送外事業も順調に利益を出している様子。なかでも、サンケイリビングやディノスなどの生活情報事業は売上高で放送事業に次ぐ全体の19.4%を占め、1266億5千9百万円を売り上げる。一番安定した局だといえる。

※単位:百万円(以降同)

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キー局が手を染めた知られざる禁じ手【1】

フジは通販、TBSは不動産? 海千山千で生き残るテレビ局の"危険すぎる副業事情"

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『テレビは生き残れるのか』(ディスカヴァ
ー携書)。

──年々減少する一方の広告費など、苦境にあえぐテレビ業界。そうした中で、各局は生き残りを掛けて新たな事業展開に乗り出してきた。果たしてどの社が、有用な放送外収入を生み出し、またどの社の経営が危ないのか?各社の財務状況を分析しつつ、テレビ業界の今を追った。

テレビの放送収入が減少する中で、各テレビ局はライツ事業やDVD販売などの放送外事業を展開することで、経営の安定化をはかってきた。04年には、フジテレビがDVDの販売とマーチャンダイジングだけで約150億円を売り上げ、以降、こうした事業に注目が集まり、経済誌や業界誌などを中心にマスコミでもたびたび報じられるようになっている。

「不景気の影響や視聴者のテレビ離れもあって、広告を出稿するクライアントがいなくなってしまったのも大きい。おそらく07年の『DoCoMo2・0』が最後の大量出稿だったと思いますが、全然売れず、テレビCMに不信感を抱かせてしまったのも響いてるでしょう」(テレビ業界関係者)

 こうした状況の中、ここにきてこれらの展開の成果が出てきているところと、そうでないところの明暗がはっきりとしてきた様子だ。

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球界のドンが抹殺した野球中継【3】

元阪神の"トラブル番長"江本孟紀が吠える!「野球中継の減少で、有名解説者はテレビからいなくなる!!」

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──ここまで見てきたように、全国ネットではもはや瀕死のプロ野球中継において、当然、仕事を追いやられる人たちも出てきてしまう。中継にはつきものである、"解説者"だ。競争率の高まる解説者職において、特異な存在感を放つエモやんこと江本孟紀氏に、思いっきり"愚痴"をこぼしてもらった。

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阪神タイガースの応援団のHP上には、局ごとの解
説者の特徴、評価をまとめたページも。

──プロ野球中継の地上波放送が減り、解説者にはどのような影響が?

江本孟紀(以下、) まず、ギャランティですよね。解説料は一律に下げてくる事もある。テレビも最盛期から2割減くらい、ラジオは全盛期から約半分になりましたよ。

──全国に解説者は何人くらいいるんですか?

 150人くらいいると思うよ。もちろん、全員がプロ野球OB。なのに、「お前いたっけ?」なんて、顔と名前がすぐにわからない奴もいる。阪神だと在阪5局はそれぞれ契約をしている解説者がいて、その地方じゃ名前がそこそこ売れてるの。逆に俺なんかが関西地区の中継で行っても「あんた今何やってんの?」なんて言われるよ(笑)。

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球界のドンが抹殺した野球中継【2】

「読売新聞が売れれば、オールオッケイ!」ナベツネがプロ野球中継を殺した5つの理由

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──ナベツネによってプロ野球中継、特に巨人戦が地上波から消えてしまった理由は、この5つの"マジック"が原因だった!?

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【ナベツネの滅びのマジック1】
■逆指名ドラフト&FA制度の開始
93年にナベツネが主導してドラフトに導入した制度。これによって、巨人一強のシナリオはスタートした。しかし、裏金問題などを呼び、ファンをしらけさせる結果に。


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【ナベツネの滅びのマジック2】
■徹底した企業スポーツ化
国税庁の「職業野球団に対して支出した広告宣伝費等の取扱について」という通達にこだわった運営を行う。このために、ビジター用のユニホームを「TOKYO」から「YOMIURI」に。


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【ナベツネの滅びのマジック3】
■松井秀喜をメジャーへ流出
03年には、ナベツネが導入したFA制度によって、松井秀喜をヤンキースに行かせてしまう。その背景には、ナベツネの徹底した"企業スポーツ化"政策があったという噂も......?


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“超”現代哲学講座
哲学者・萱野稔人の
“超”現代哲学講座
『国家、権力、そして暴力とは何か?知的実践による解説。』

ITインサイドレポート
佐々木俊尚の
ITインサイドレポート
『激変するITビジネスとカルチャーの深層を鋭く抉る!』

未来からのシナン-目指せ!
田中圭一の
未来からのシナン
『現代のビジネスマンたちの悩みを解決する、超SFマンガ。』


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