社会

マスメディアが伝えないもうひとつの中国問題

超過激な元中国人 「石平」 が語る中国政府崩壊のシナリオ

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 日中間で尖閣問題が過熱して以降、マスメディアでこの人の顔を見る機会が増えたのではないだろうか。中国出身で北京大学を出たエリートながら、同国の体制に見切りをつけ、いまや日本で過激な中国批判を展開する稀有な存在である石平氏。著書『私はなぜ「中国」を捨てたのか』(ワック)が10万部を超えるヒットとなり、2007年には日本に帰化した気鋭の評論家は、新たな年を迎えた今、さらに緊張感を増しそうな日中関係をどう捉えているのか?

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いまや中国批判の急先鋒・石平氏。

──先般の「尖閣問題」における政府の対応を、「日本人として」どうご覧になりましたか?

石平(以下、)政府の対応というより、日本に「政府」が存在するのか、という問題でしょう。本来なら首相の主導により各閣僚がそれぞれの立場で国益を考え、国家戦略の中で方針を決定すべきですが、あれは仙谷由人官房長官が勝手にやっただけ。ひとりの人間の勝手な判断で、日本の国家的な威信が計り知れないほど大きく損なわれた。政府として機能していませんよ。

──あの弱腰対応で変わったものがあるとすれば何でしょうか?

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損失は数千億円!?

ゼネコンの大型再編をも招くアルジェリア事業という核爆弾

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「ゼネコン業界で資金ショートの噂が出ている」「政府もお手上げらしいぞ」

言っている間に大変なことに......。

 昨年末、新聞各社の経済記者の間でこんな情報が飛び交い、大みそかまで確認に追われたというから穏やかではない。末期的症状の菅直人政権に愛想を尽かした経済界が、先行き不安を募らせたせいなのだろう。年末恒例になっていた「ゼネコン破たん騒ぎ」にさらに火がつき、真実味を帯びてきた。

 ことの発端は、遠くアフリカのアルジェリアで進んでいる巨大な高速道路事業をめぐるトラブルだ。鹿島建設をはじめ大成建設、ハザマ、西松建設の4社による共同企業体(JV)が受注したこの工事は、5400億円に上る「過去最高額の海外事業」と鳴り物入りでスタートしたビッグプロジェクトだが、今やゼネコン界の将来を揺さぶる致命傷と成り果てている。

「完成予定の2010年1月を丸1年過ぎた現在も、6割ほどしかできていません。アフリカの砂漠地帯特有の難工事に見舞われた上、発破作業で作業員が死亡した事故をきっかけに暴動が発生し、重機が放火されたりストライキに発展するなどトラブル続き。その結果、アルジェリアからの支払いも滞り、未払い金はなんと1000億円。4社の経営を圧迫し、スーパーゼネコン初の企業合併すら取り沙汰されているんです」(経済部記者)

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第三書館北川明社長インタビュー

「流出公安テロ情報」 で露呈──公安によるイスラムへの迫害

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削除されたプライバシー情報。無削除の第一版は
オークションサイトで数万円の値がついたとか。

 昨年10月28日、警視庁公安部や愛知県警が作成した資料がネットに流出した。その後、ファイル共有ソフト「ウィニー」を経由して拡散。当初、警視庁は資料が本物とは認めていなかったが、11月25日、第三書館が『流出「公安テロ情報」全データ』を出版すると、あらゆるメディアで紹介されることとなった。すると12月24日には警視庁が本物であると認める会見を開くことに。発売から1カ月経過した昨年12月下旬、同社の北川明社長に話を聞いた。

──このほど第三版が発売されましたが、売れ行きはいかがでしょうか?

北川明(以下、) 刷り部数で言うと、初版から含めて約6000部です。とはいっても、売れたから増刷したのではなく、個人情報が掲載されている一部の方が出版差し止めの裁判を起こし、東京地裁から差し止めの仮処分が出たために、その部分を塗りつぶして第二版を出しました。そうしたら、ほかの方々も一斉に同様の提訴を起こしたので、個人情報を塗りつぶして第三版を出したということです。

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定年退職者が検事長に就任!

検事総長辞任で特捜は延命!? 民主に媚びだす検察の醜態

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 昨年、この国を揺るがせた重大スキャンダルといえば、厚生労働省元局長の村木厚子さんをえん罪に陥れた大阪地検特捜部による証拠改ざん・隠ぺい事件にほかならないだろう。

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ドタバタ『検事総長』就任劇の裏には......。

 世論の猛烈な非難を浴びた検察当局では最高検察庁が自ら乗り出し、主任検事から特捜部長まで計3人を逮捕。その上司だった新旧の大阪地検検事正らを一斉辞職させたのは周知の通りで、昨年末、検察トップの大林宏検事総長が引責辞任したのは遅きに失した感すらあった。

「ところが検察内部では、総長辞任を驚きを持って受け止めています。だって、後任の笠間さんはすでに引退するつもりでいたんですから」(司法クラブ記者)

 この記者によると、新総長になった東京高検の笠間治雄検事長は今月初旬に定年を迎える予定だったため、昨年12月初めには退官記念パーティを済ませていたが、総長になったことで定年が2年伸びたのだ。

「大林さんは不祥事の検証報告を年内にまとめた後も、自らの手で組織改革を続けるつもりでしたからね。不祥事を理由に任期半ばで辞めた検事総長は検察史上でも皆無。そもそも昨年6月に就任したばかりですから、おいそれとは辞められないと腹を決めていたようです」(同)

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グラビア写真集を変えた男が暴露!

『月刊シリーズ』仕掛人が新潮社退社!! その裏に出版業界への"怒り"?

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『月刊シリーズ』編集長・宮本和英氏

 1998年に創刊され、その後各社から多数出版された「ムック型アイドル写真集」の草分けとなった『月刊シリーズ』。昨年10月、その『月刊シリーズ』の編集長・宮本和英氏のツイッター上で、ちょっとした"事件"が起きた。氏のツイッターアカウントの自己紹介文が突如、「今年いっぱいで新潮社を退社し、写真に関わることに専念する予定です」なる文章にさし変わったのだ。そして12月31日、宮本氏はその宣言通り、新潮社を退社した......。

 宮本氏といえば、出版プロデューサー・イワタ氏とタッグを組んだこの『月刊シリーズ』創刊のみならず、栗山千明や新垣結衣ら多くの若手女優を輩出して今ではアイドルの登竜門的雑誌となっているローティーン向けファッション誌「nicola」の創刊(97年)など、これまで数々のヒットを飛ばしてきた新潮社の名物編集者。そんな彼が、定年まであと5年という今、あえて大手出版社を辞める真意とはなんなのだろうか? 退社直前の12月下旬、本人を直撃した。

──なぜ、この時期に退社を?

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コンビニ経営は私怨がいっぱい?

加盟店いじめはセブン以外も! ローソン・新浪社長への反発の訳

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 これまでのコンビニ業界では、「セブンに倣え」が合言葉で、店舗作りはもちろん、商品開発においても、セブン-イレブンの後追いが当たり前のように行われてきた。

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「ローソン」の公式HPより。

 しかし、近年「脱セブン」の気運が業界で高まり、各チェーンとも独自色を出すべく奔走している。その筆頭を行くのが、新浪剛史社長率いる、業界第2位のローソンだ。

 例えば、ローソンといえば青看板のイメージが強いが、地方の農村地帯で「あの看板は冷たい感じがする」という意見が出れば、土色や緑色の看板にするなどの自由度を持たせている。99円均一のショップ99を買収したり、健康志向型のナチュラルローソンを展開するなどの試みも斬新だ。一方で、新浪社長自ら全国を巡り、加盟店オーナーと話し合うなど、本部と加盟店との距離感を縮めようとしてきた。

 だが、こうした「改革の旗手・新浪社長」というイメージとは裏腹に、加盟店や本部SV(スーパーバイザー=店舗経営相談員)といった現場サイドから、ここに来て「社長は独裁者だ」という声が出てきている。

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尖閣ビデオは機密ですらない!

80歳の三宅久之吠える! "機密費受領"は心外の極みだ

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 吉田茂内閣の「バカヤロー解散」から菅直人内閣の「尖閣問題」まで、56年にわたり政界を見続けてきた政治評論家の三宅久之氏が、『三宅久之の書けなかった特ダネ』 (青春新書インテリジェンス)をこのほど上梓。歴史の闇に埋もれてきた日本の政治史を赤裸々に綴っている。かつて毎日新聞記者として大物代議士たちの懐にもぐり込み、数々の特ダネをスッパ抜いてきた"ご意見番"に、今の政治はどう映るのか? 一部で取りざたされた自身の「官房機密費受領問題」についても正面から聞いてみた。

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「今、私が書き残さなければ、永遠に歴史
の闇に埋もれてしまう事実がある」。そんな
思いで新著『三宅久之の書けなかった特ダ
ネ』を書いたという。知られざる政治の舞台
裏が、実名で描かれている。
(写真/笹村泰夫)

──かつて政治記者として活躍された三宅さんですが、今の記者をご覧になってお感じになることはありますか?

三宅(以下、) 私の時代は「夜討ち朝駆け」で政治家の家に上がり込み、懐に入って情報を仕入れるのが普通でしたし、それができない記者は評価されなかった。今の記者はいろいろな部署を広く浅く回るから、専門職にはなりにくい。どうしても、取材が記者クラブ中心になってしまう。そういう意味では、物足りなさはあります。今は政治家も私生活に入られるのを嫌う人が多いですからね。

──一般に「朝日が左」「産経が右」というように、新聞がイデオロギーを前面に打ち出すことの是非については。

 そもそも新聞が不偏不党なんてことはないと、私は思っていますから。むしろバイアスをかけておいて、公平中立を装うほうが悪質ですよ。アメリカみたいに支持政党を明確にしたほうが読者にとっても親切じゃないですか。

──福田(康夫)政権時代に、親友である渡邉恒雄氏が、自民・民主の大連立を仕掛けました。メディアが政治介入することをどう思いますか?

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社内の勢力争いが紙面に踊る?

"斜陽" 朝日新聞がオカシイ!  編集委員が"疑惑ネタ"連発中

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──ネットメディアの台頭、広告不況、マスメディア不信......逆風が吹く中、その存在価値が揺れ動いているのが新聞。特に"新聞界の雄"であるべき朝日新聞の紙面の様子が最近おかしいというのが、業界の評判なのだ。創刊から130年、公称部数で800万部を切った老舗メディアに何が起きているのか? 週刊誌ベテラン記者(A)、大手紙政治部記者(B)、大手紙社会部記者(C)が、同紙の内幕を語る。

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朝日新聞のニュースサイト「asahi.com」より。

A 新聞界の雄「朝日新聞」の記事がこの頃、危ないといわれているね。「編集委員」という肩書を持つベテラン記者たちの手がけた記事に次々とマッチポンプの疑いがかかっている。その筆頭は、大物政治記者の星浩編集委員。「親菅首相」「アンチ小沢」の立場からたびたび署名入りのコラムを意図的に垂れ流し、世論を誘導している感がある。

B 柳田稔法相辞任をめぐっても、そう。11月23日付朝刊1面のコラムで「(菅首相は)旧民社党系グループと輿石東民主党参院議員会長に(柳田起用を)強く迫られ、断り切れなかった」などと菅側近の言葉を引き合いに出し、能無しの柳田氏を押しつけられ困っていたのは菅さんのほうだと擁護論を展開。本来なら首相の任命責任こそ問われるべきなのに、追及の矛先をかわす役目を果たしている。

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押尾学、再び法廷へ!?

いまだ遺族への謝罪はなし! 押尾事件の真相は民事訴訟で

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 田中香織さんに対する保護責任者遺棄罪で、一審で懲役2年6カ月の判決を受けた元俳優の押尾学被告。その保釈後の姿勢に関係者からは疑問の声が上がっている。

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屈伸なんてしてないで、謝って!

 押尾被告は、保釈後に「フライデー」(講談社)で、「(遺族に)会って、謝罪したい気持ちはあるし、道義的にね。でも、弁護士を通じて、何度も言っているんだけど、向こうが会ってくれないのよ」とコメント。ところが、田中さんが勤務していたクラブ関係者は、「彼女の弟さんが上京してきたんで、押尾から連絡があったかどうかを聞いてみたんですが、押尾はもちろんのこと、弁護士からも連絡がないと言ってました」というのだ。これが本当なら、押尾被告の虚言癖は直っていないと言っていいようだ。

 そんな押尾被告に対して、遺族が民事訴訟を起こすという情報が以前から流れていたが、提訴に踏み切ったという話は聞かない。実はこの間、遺族側の代理人を務めていた弁護士の解任騒動が起きていたというのだ。

「遺族側の代理人だったのは、平河総合法律事務所の田邊勝己弁護士。遺族側の意向では、押尾被告だけではなく、彼の事件当時の所属先であるエイベックスと事件現場の部屋を提供していたピーチ・ジョンの野口美佳社長にも、押尾や事件に対する使用者責任、管理責任があったとして損害賠償を求める民事提訴をする予定があった。9月初旬には、エイベックスに遺族側から内容証明が届いていたが、それ以降、動きは停滞してしまっていたんだ」(芸能記者)

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元祖タブー知らずのジャーナリスト

大ブーム渦中の田原総一朗が皇太子にあの質問を直撃!?

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 田原総一朗がブームだ。御年76歳を数え、テレビ朝日で20年間続いた『サンデープロジェクト』(以下、『サンプロ』)が今年3月に終了したことで、明らかに地上波の画面に登場する時間は減っている。

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76歳という年齢をまったく感じさせない活
躍ぶり。語れば語るほどに、その話しぶり
は熱を帯びていった。
(写真/名和真紀子)

 しかし、少し視野を広げてみれば、BSの『激論!クロスファイア』(BS朝日)で『サンプロ』と同様のスタイルで討論し、インターネット上ではニコニコ動画やユーストリームなどの討論番組にも数多く登場、さらにはラジオ番組やポッドキャスト放送も手掛け、「namatahara」名義でツイッターも熱心にやっている。つまり、地上波での出番こそ減ったが、視聴者との接点はむしろ増えているのだ。

 さらにこの9月には、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ)において、謎の「ひこにゃんコスプレ」で登場、続く10月には『田原総一朗の遺言』(BSジャパン)なる番組が企画され、彼が30代の頃、テレビ東京のディレクター時代に制作したドキュメンタリー番組数本が放映された。そして11月には『情熱大陸』(TBS)に登場、番組スタッフに議論をふっかけるなど、相変わらずの意気軒昂ぶりを見せつけたのである。

『田原総一朗の遺言』内で放送された過去のドキュメンタリー番組の過激なテーマと、自ら画面に登場するスタイルは、今の田原のルーツといえる。50年近くも衰えないその勢いは、一体どこから来るのか?

──今、田原総一朗ブームともいえるような状況ですが、その理由をご自身ではなぜだと思いますか?

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