ーー人気アイドルグループの元メンバーが、誰もが知る『花咲か爺さん』を現代風にホラー解釈した衝撃的怪作で新境地を開く。
(写真/淵上裕太)
単独の日本武道館ライブも達成したアイドルグループ『26時のマスカレイド』が昨年10月に解散し、5人の元メンバーはそれぞれ新たな道を歩み出した。そのひとりである森みはるは、女優業に本格挑戦し、11月3日より全国公開予定の『恐解釈!花咲か爺さん』で映画初主演を飾る。
同映画は昔話を現代テイストに“恐解釈”した血みどろホラーで、華やかなアイドルの世界とは大きく異なる。結婚を控えた女性が彼氏を連れて親に報告しようと実家を訪れると、そこでとんでもない惨劇が……というストーリーだ。
「ホラー映画で描写も過激なので、アイドル時代からのファンの方は『そっちいったんだ!?』ってビックリされると思います。演技については、グループ時代にメンバー5人で主演したドラマなどはあったのですが、お芝居の経験はあまりないので、いかに周りの俳優さんたちに食らいついていけるか、という気持ちで必死に頑張りました。でも、迷惑をかけてないかなって心配が常にありましたね」
本格的な演技はほぼ初挑戦の森だが、ホラー映画ならではの苦労も経験した。
「ぶっ飛んだ家族と比べると私の役は常識的なキャラなので、監督からは観客と近い感覚を持っていてほしいと言われ、表情やリアクションに『慣れ』が出ないよう心がけました。それと、ホラーなのでハアハアと荒い息遣いをするシーンが多く、場当たり、カメリハ、本番でも何テイクか撮って……とやっていたら酸欠で倒れそうになって、ホラー撮影はこういう苦労もあるのかと実感しました」