――ダンスフロアからの新たな刺客。DARUMAとJOMMYの画期的音楽探究。
(写真/岩澤高雄[The VOICE])
2019年にスタートし、泣く子も黙るハウス/テックハウス/テクノを中心としたパーティ『EDGE HOUSE』が去る8月に「SOUND MUSEUM VISION」(9月3日に閉店。約11年間、お疲れさまでした)にて開催されました。しかもなんとこの日は、記念すべき約2年半ぶりのJOMMYさん現場大々大復活祭。そんな現場復帰を果たしたJOMMYさんと、昨今リヴァイバルで盛り上がる“Y2K”に対するDARUMAさんの見解など、今月は久々のダルジョミトークを渋谷「ディーゼルジャパン」東京支社にて行いました。
DJ DARUMA(以下、D) JOMMYさん現場復帰、おめでとうございます。
JOMMY(以下、J) ありがとうございますー。オンラインイベントやフジロックへの出演はあったけど……ダルジョミのセット、かつ夜のイベントでのDJは約2年半ぶり。ブランクの不安というより、この連載でも前に話したことがあったけど、そもそも「夜中、起きていられるか?」という問題。でも、パーティ前のソワソワ感を久々に味わって、それが眠気覚ましになったかもね。DARUMAくんは2カ月くらい前に現場復帰していたから、隣にいてくれるだけで心強かったし。思った以上に通常営業でDJプレイすることができたし、一瞬でコロナ禍前のテンションに戻れた素晴らしい復帰になりました。
D 我々が不在の間もイベントは続いてたわけだけど、その間にケンタ(KENTACATS)とカズマ(KZMT)がイベントそのものを育ててくれていたんだなと感じさせられたよね。
J パーティ独特の熱気というかね、熱量も高めだったもんね。
D 彼らのパーティのグルーヴの作り方を間近で見て、安心して現場を任せられると感じました。
J 仕事だけじゃなく、遊びも止まっていたんだなと感じさせられたよね。現場ですごいエナジーを感じることができたし、アドレナリンが出る機会に恵まれていなかったことも、まざまざと感じさせられた。『EDGE HOUSE』開催前の6月に、かなり大規模なファッションショーをディーゼルでやったんだけど、そのときにも感じたもんね、「あ、これがアドレナリンだ」って。まだコロナ禍だけど、こういうアドレナリンを出す作業の重要さを再確認しました。
D だいぶアドレナリン言うね(笑)。
J 感じたんだよね、今までオフになっていたスイッチがオンになった瞬間を。その2カ月後にJP THE WAVYとの「HOT GIRL」のリリースと『EDGE HOUSE』があったから、いい流れで現場復帰につながった。
D でもわかるなー、その気持ち。僕も「別に大丈夫かな、夜のイベントをやらなくても。現場に行かなくても」って思ってた。でも、無理だった。コロナ禍という状況を盾にして、「大丈夫」と自分に言い聞かせていただけだったんだよね。そう思わないと、思い込まないと自分自身を納得させることができなかった。なので、復帰以降は「現場をどんどん入れてくれ! 毎週入れてくれ!」とマネージャーにお願いしてるくらい。あ、それと『EDGE HOUSE』の客層が若くなったと感じなかった?
J 感じたね。20~30代前半が中心だった印象。
D これは『EDGE HOUSE』だけじゃなく、各現場でも同様で、お客さんだけじゃなく裏方のスタッフも明らかに若返り化してるよね。そうした若い子たちが連携していくことで、シーンは成長していく。……で、ディーゼルを着てる子、めっちゃ増えたと思わない? これもY2Kリヴァイバルの一環だと感じているんだけど。