『FM STATION』
(1981年/ダイヤモンド社)
CDもない時代、FM番組をカセットテープに録音するエアチェックの情報誌があった。中でも本誌は広げやすい中綴じでデザインのセンスも良かったので、一番売れていた。しかし、CDが普及し、他社が音楽情報誌を創刊するたびに編集者を引き抜かれたことから、98年に休刊。全盛期の鈴木英人の表紙イラストは、80年代シティ・ポップの象徴として近年再評価されている。
『FMレコパル』
(1974年/小学館)
人気作家のロック偉人伝記マンガ、『うる星やつら』カセットレーベル付録、あだち充描き下ろし美少女カレンダーなど、なりふり構わずの『週刊少年サンデー』タイアップ路線で生き延び、小学館の女帝・高橋留美子の神格化を無駄に加速させた。小学館はパソコンゲーム誌の『POPCOM』でも同じことをやっていて、やがて本丸ごと暗黒期へ突入する。