――本文では紹介しきれなかったが、「悪い髪型」といえばこれらである。日本独自の髪型はどうやって誕生し、なぜ廃れていったのか?
かつて、不良だけではなく、ヤンチャな人たちの髪型の代表格とされていたのものには、「パンチパーマ」や「アイロンパーマが」ある。
パンチパーマの発祥には諸説あるが、北九州にある理髪店が生み出した髪型が原型とされている。ヘアアイロンを改良してパーマのかかりを強くし、黒人の髪形をヒントに編み出したため、「ニグロパーマ」と呼ばれることもある。
ちなみに、パンチパーマは丸いヘアアイロンを使って髪の毛を巻いていくが、アイロンパーマは平らなコテで巻く。今でこそ、あまり見かけることのない髪型だが、一体なぜこれらのパーマは全国各地で受け入れられたのだろうか?
「パンチパーマやアイロンパーマは薬を付けて髪の毛を焼いているわけですが、これらはヘルメットをかぶっても崩れないヘアスタイルなんです。どんなヘアスタイルも帽子をかぶったら、すべてがダメになりますよね。だからこそ、土木や野球選手など、ヘルメットを常にかぶっている人たちが好んでいたのは、そういうところにあるのではないかと思います」(操作氏)