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第1特集
道徳教育と疑似科学の関係【2】

小学校に侵入する疑似科学の代表例

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――意外にもガードのユルい小学校という教育現場には、こうした怪しげな説やうさん臭い思想が入り込んでいた……。

一大ブームを巻き起こした大嘘
【1】水からの伝言

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(絵/鈴木裕之)

1999年に出版された江本勝氏による『水からの伝言』(波動教育社)という写真集が元ネタ。「ありがとう」などの言葉を紙に書いて見せたり、声をかけたりした水からはきれいな結晶が発生し、逆に「ばかやろう」などと罵倒すると水からは崩れた出来の悪い結晶ができるといった内容で、小学校の道徳教育に盛んに持ち込まれたという。


白い菌をまとった団子を川へ
【2】EM菌

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(絵/鈴木裕之)

EM研究機構の公式サイトによると「農地や水環境の改善に威力を発揮する光合成細菌や、発酵型の乳酸菌、酵母など、自然界にいる人にも環境にもやさしい善玉菌の集合体」とのこと。1982年に琉球大学の比嘉照夫名誉教授によって開発された万能微生物とされているが、実際には「客観的な効果が認められていない」という科学者たちからの批判の声が多い。


たまにツイッターでも話題になる
【3】かけ算の順序問題

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(絵/鈴木裕之)

例えば「4人に3こずつみかんをあげたいとき、みかんはいくつあればよいでしょう?」というかけ算の文章問題で、「3×4=12」は正解でも、「4×3=12」は「答えが合っているが、式の順序が間違っている」という理由から不正解となる採点方式。菊池氏は「これこそ信仰のひとつである」と批判するが、いまだに教科書で推奨されている。


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