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NewsPicks後藤直義の「GHOST IN THE TECH」【28】

GAFAのインターネット支配は終わりWeb3.0で次世代の扉が開く?

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――あまりにも速すぎるデジタルテクノロジーの進化に、社会や法律、倫理が追いつかない現代。世界でさまざまなテクノロジーが生み出され、デジタルトランスフォーメーションが進行している。果たしてそこは、ハイテクの楽園か、それともディストピアなのか――。

今月のテクノロジー
『Web3.0』

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オンラインゲームアクシー・インフィニティ公式HPより。

ブロックチェーン技術を使い、非中央集権的な新しいWeb世界のこと。イーサリアムの共同創設者・ギャビン・ウッドの発言から提唱されたとする。ユーザー1人ひとりがP2Pで分散型ネットワークに参加し、暗号資産やNFT、コミュニティなどのサービス実現を担っていくという思想の実現を目指すものでもある。

2022年に最も熱い視線が注がれるテクノロジー分野は、おそらくウェブスリー(Web3.0)だろう。これはシリコンバレーだけではなく、世界中のテックシーンを賑わせている、新しいホットトピックだ。お金も人材も、いまWeb3.0に集まってきている。

Web3.0とはつまり、次世代のインターネットのことだ。なぜ次世代が必要なのかといえば、それは現在のウェブツー(Web2.0)と呼ばれる今のインターネットで、さまざまな問題が噴出しているからに他ならない。もともとその黎明期は、誰もがフラットに使うことができる、理想の場所だと考えられた。ところが過去20年間ほどで、グーグルやフェイスブック、アップル、アマゾンといった巨大なプラットフォームの運営企業が、そこで生まれるほとんどの利益を独占している。

どんな素晴らしいコンテンツをつくって、それをYouTubeにアップロードしても、まずはYouTube側にがっつり利益が入るような仕組みになっている。極めてハイクオリティな文章をブログでしたためても、まずはグーグルの検索と広告が窓口となり、その後にしか利益は回ってこない。ユーザーは、言ってみればGAFAにとって「部品」のような存在だ。

そこでWeb3.0では、ブロックチェーン技術を応用して、1人ひとりが自分のデータやコンテンツを所有し、コントロールすることができる。そしてGAFAのような巨大企業に降伏しなくても、さまざまな価値を生み出せるような、新しいスタートアップが生まれているわけだ。

このトレンドがどれくらいホットなのかといえば、18年に起きた仮想通貨とICOバブルの崩壊を乗り越えて、今世界では1兆7000億円(21年)もの投資が、ブロックチェーン企業に集まっていると言われている。

例えばシリコンバレーでもっとも活発なベンチャー投資ファンドを運営する、アンドリーセン・ホロウィッツは昨年、総額で2800億円のWeb3.0専門のファンドを立ち上げた。この波はアジアにも伝播しており、日本でもWeb3.0フィーバーに乗っかろうという起業家たちが、そぞろ新しいサービスを立ち上げているところだ。

これだけ盛り上がっているため、いざこざも起きる。テスラCEOのイーロン・マスク氏は「だれか、本当のWeb3.0を見たことがあるのか?」とツイートして、加熱するマーケットに皮肉を飛ばした。それもこれも、みながこのトピックに食いついているからだ。

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