マンガ『海帝』(小学館)では、明の船団を護衛する倭寇が登場する。
日本列島の人々のなかには、「水の抑止力や豊かな自然の恵みに守られてきたため、“平和ボケ”しやすかった」「鎖国された島国で外の文化圏や経済圏との交わりが少なかった」というような、地政学的分析の範疇に収まらない集団も存在した。たとええば、「倭寇」の存在だ。
倭寇とは、主に鎌倉末期から戦国時代にかけて、朝鮮半島・中国大陸沿岸を襲った日本(日本以外の人々も含まれていた)の海賊、もしくは私貿易、密貿易を行う貿易商人を指す。この名称は朝鮮・中国側での蔑称で、「和寇」「海乱鬼」「八幡」などとも表記・呼称されている。