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更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【68】

純粋一辺倒でないから面白い……幽霊、プロ野球はろくでなし動物園。

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――ゼロ年代とジェノサイズの後に残ったのは、不愉快な荒野だった?生きながら葬られた〈元〉批評家が、墓の下から現代文化と批評界隈を覗き込む〈時代観察記〉

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先日、鶴岡一人の孫が逮捕されたが、野村克也と沙知代を追放して守った少年野球利権の末路がこれか。因果は巡り巡るのか。

 三浦大輔新監督の下、再び暗黒時代突入と評論家たちも大喜びの横浜DeNAベイスターズの惨状だが、この球団は生え抜き監督になると必ず最下位転落するのが宿命(秋山登、土井淳、近藤昭仁、山下大輔)なので、それ自体に驚きはない。その中でも最低だった山下大輔級(4月末で5勝。三浦は6勝)というのは、昨年秋に他誌(「ZAITEN」2020年12月号)で書いた予想を少しばかり上回っていたが、そもそも常敗球団の選手に監督を任せるのが間違っている。球団自体、TBS時代には社内政争の敗者流刑地として冷遇された挙げ句、消滅寸前へ追い込まれ、読売ジャイアンツの衛星球団となることで生き残った、まるでアメリカの核の傘の下で卑屈に立ち回ってきた「日本」を体現した球団だ。もっとも「宗主国」の巨人も毎年、孫正義と王貞治のホークスに瞬殺されているから、笑うに笑えないのだが。

 かつて大阪近鉄バファローズが消滅した時、『プロ野球ニュース』でデーブ大久保が「近鉄の選手はぎりぎりプロのレベルのラインだった」と発言して、近鉄OB会長だった関根潤三に睨まれており、「じゃあ、近鉄より弱い横浜はプロ以下か」と苦笑いしたものだが、当時の筆者はまだ呑気だった。先日完結した『進撃の巨人』は、最先端の現代思想である反出生主義をテーマとすることで大ヒットしたが、横浜大洋時代から「ゲイとペドフィリアの球団」と他球団のファンに蔑まれてきたことを考えると、反出生主義は正しいのだな、と思わざるを得ない。まあ、ゲイはたまたま口髭の選手(斉藤明夫、屋鋪要)が多いところにフレディ・マーキュリーのエイズ死があったからだが、中山裕章の「投げる宮崎勤」事件はその通りで反論のしようがない。野球選手に暴力や金銭、女性関係のトラブルは日常茶飯事だが、幼女への連続強制わいせつというのはかなり前代未聞の珍事だ。

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