サイゾーpremium  > 連載  > 友清哲のビールの怪人【30】/伝説のワイナリーの名を冠す【新文化発信地】
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友清哲のビールの怪人【30】

伝説のワイナリーの名を冠す麦と葡萄の新文化発信地――人と人とが自然に交わる醸造場を!

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――すべてのビール党に捧ぐ、読むほどに酩酊する個性豊かな紳士録。

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現在の営業は金土日のみ。その他の日は畑仕事や醸造、事務作業に追われているという角井さん。ネットショップではボトルワインを販売中なので、ぜひチェックしてほしい。

 最近はクラフトビールだけでなく日本ワインの分野もにぎやかで、次々に新しい造り手が登場している。昨年7月、茨城県牛久市に誕生した「牛久醸造場」は、まさにそんな潮流を体現するように、ビールもワインも一手に手がけるマイクロブルワリー兼マイクロワイナリーである。

 オーナーの角井智行さんはもともと、牛久シャトーの醸造担当としてビール造りとワイン造りに携わってきた人物だ。

「学生時代からビールが好きで、卒業後は酒造りを仕事にしたいと考えていました。就職超氷河期と呼ばれる世代なので苦戦しましたが、結果的に牛久シャトーの経営母体である合同酒精という会社に決まったことが、この世界に入ったきっかけです」

 少し説明が必要だろう。まず牛久シャトーとは、明治の大物実業家である神谷伝兵衛が1903年に起こしたワイナリーで、ボルドーの製法を取り入れた、本格的なワイン醸造の草分け的存在だ。

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