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THC入りのグミやチョコがヘルシーで大人気! コロナ禍のLAで“必要不可欠”な大麻フード

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 ロックダウン中のLAでは生活必需品の買い物以外は外出しづらい状況だったが、そんな中で需要が高まったのがカンナビス商品を自宅に直接デリバリーしてくれるディスペンサリー。14年に設立され、今では当地で大人気のカンナビス・デリバリー・サービス〈HERB〉のオーナーであるボビー・ヴェッキオさんは、こう話す。

「〈HERB〉が始まった頃は、ほかにカンナビス商品を自宅にダイレクトにデリバリーするサービスがまだありませんでした。ただ、マーケット全体がオンライン・ショッピングに向かっていたので、デリバリー専門のディスペンサリーを立ち上げることにしたんです。扱う商品は厳選していて、僕らがチェックしたあらゆる商品のうち5~10%しか販売していません。そのため、お客さんはカリフォルニアでもっとも高いクオリティの商品を購入することができます」

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〈HERB〉のサイトより。

 ボビーさんによれば、カンナビスの合法化と共に品質基準が厳しくなったため、エディブルのクオリティも必然的に高くなり、人気に拍車をかけているという。

「エディブル自体は昔からありましたが、例えばブラウニーの1ピースにどれだけのTHCが入っているかわかりませんでした。でも、今のエディブルはすべて、カリフォルニア州に認められた検査機関でチェックを受け、その基準をクリアしないと販売できません。具体的には、あるエディブル商品のパッケージ全体で100mg以上、その中のひとつに10mg以上のTHCが含まれることを禁じる規制があります。〈Camino〉というブランドのグミの場合、ひとつのパッケージには20粒のグミが入っていますが、グミ1粒に含まれるTHCは5mgと明示。このようにTHCの含有量がわかるので、使用者は正確にマリファナを摂取できるようになりました。煙を吸うよりヘルシーですしね」(ボビーさん)

 以前のマリファナ愛好家のイメージといえば、その煙を吸ってフラフラな状態になったり、ひたすら寝ていたりする印象があったが、それはもう古いのかもしれない。今トレンドとなっているのは、“ロー・ドージング”や“マイクロ・ドージング”と呼ばれるカンナビスの少量摂取だ。ボビーさんは、こう述べる。

「カンナビスを生活に取り入れながら生産的な1日を過ごすには、強力なハイは邪魔になります。だからお客さんには、マイクロ・ドージングをして、感覚に少し変化があったところでやめることを推奨していますね。例えば5mgのTHC入りのグミなら、まずは1粒だけ食べて効果が現れるまで待つのがベター。30~60分待って大きな効果を感じなければ、もう1粒食べてみればいい。エディブル初心者が覚えておくべきなのは、最初のTHC摂取量はなるべく少なくするということ。摂取量は後で増やせるけど、食べてからは減らせませんから。そうやってある程度の試行錯誤をして、自分に合う摂取量がわかってくる。体質によって5mgのTHCがちょうどいい人もいれば、10mgが合っている人もいて、摂取量に正解はありません」

 一方、エリカさんは次のように話す。

「〈Cornerstone〉では、今のところTHCの含有量が多い商品のほうが売れています。強力なハイを欲していたり、ひどい体の痛みの軽減を求めていたりする人たちのニーズがありますからね。でも、ロー・ドージングの商品の売り上げは確実に上がっています。特にヨガ愛好家や健康志向の人は、そうしたエディブルを食べれば喜びや心の落ち着きを感じられると。初心者や年配のお客さんにも人気がありますね。

 実際、THCの効果を感じるには少量の摂取で十分。さまざまな含有量のエディブルがありますが、初心者は2mgか5mgからスタートし、少し慣れてきたら徐々に量を増やすべきです。エディブルの効果を早く感じたいなら、空腹で食べたほうがいい。大麻入りのミントキャンディの場合は、口の中で溶けると舌下からカンナビスの成分が体内に入るので、効果が早いですね。ただ、代謝や肝機能で効果は変わるので、何も感じない人もいます」

ヴィーガン市場に特化したグミも


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