――『女帝』は多くのメディアで取り上げられ、目を通した読者もいるだろうが、評伝はほかにも存在する。では、それらの内容とは?
“肯定的”にたどった半生
『挑戦 小池百合子伝』
大下英治/河出書房新社/16年
政界・財界のルポで知られる作家による評伝。『小池百合子の華麗なる挑戦』(08年)を増補したもので、ヨイショ本といっていい。カイロ留学から、通訳、ニュースキャスター、政治家デビュー、そして都知事就任へと至る波瀾万丈の半生を、膨大な取材をもとに“肯定的”にたどる。読めば「努力したんだなぁ」と思ってしまうかもしれない。