サイゾーpremium  > 特集  > 裏社会学  > ダークウェブ犯罪をラップする!?【2】/逮捕で有名に!【スキャム・ラップ】の起源

――“スキャム・ラップ”に特化したティージェイエックスシックスが注目を集めているが、クレカ詐欺について歌ったラップ曲自体は以前にもあった。その源流を探ろう。

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上よりポップアウト・ボーイズ、ボスマン・リッチ、シティ・ガールズのMV。

 前記事を読まれた方は、ティージェイエックスシックスが、よくも逮捕されないもんだとの印象を受けたかもしれない。

 だが、現実はそう甘くない。彼が演っているような内容の曲は“スキャム・ラップ”なる呼び名が流通する以前の2016年からあった。「俺はカードをクラックする(cracking cards/銀行のキャッシュカードや社会保険カードの番号を盗みとり、預貯金を全額引き出すこと)、スキャマーだから」と繰り返す「For a Scammer」がそれだ。ただし、この曲の存在が知られたのは、作者でニューヨークはブルックリンのラップ・グループ、ポップアウト・ボーイズのメンバーのうち2人が、クレジットカード詐欺となりすましで一斉逮捕された連中に含まれていたとの報道や記事を通してだった。

 犯人の足がつきにくいとされる“スキャミング”を扱う“スキャム・ラップ”は生まれる直前の時点で、曲より先にまず“逮捕”があったのだ。これは大きな警告でもある。騙しのテクニックで勝負する“スキャマー”が騙しに失敗して捕まったら、洒落にもならない。

 そのためか、ティージェイのように“スキャム・ラップ”に特化したラッパーは、なかなか存在しない。強いていえば、西海岸はオークランド出身で、彼よりもメジャー感があり、今後注目される機会が増えそうなグアップダッド4000が挙げられるだろうか。

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