――日本のYouTuberの場合、一度炎上してしまうと元の位置には戻れなくなる者も多いが、一方で海外に目を向けてみると炎上を繰り返すことで焼け太り、結果として人気を博すYouTuberが多いという。一体なぜなのか? 海外の過激派YouTuberの最前線に迫る。
元祖・過激派YouTuberローガン・ポールを兄に持つ、今もっとも悪どいYouTuberのジェイク・ポール。(Photo by Michael Reaves/Getty Images)
子どもの「なりたい職業ランキング」で上位にランクインすることも珍しくなくなった、YouTuberなどの動画配信者。海外では8歳にして年収28億円を稼ぐライアン・カジ君のような例もあり、もはや立派な「職業」であることは間違いない。しかしながら、そんな一獲千金を狙う者たちの中には、チャンネル登録者数を伸ばしたいがために過激な行動に走り、炎上したり逮捕されたりする輩が後を絶たない。
直近の例で悪名高いのは、新型コロナウイルスに便乗した「コロナチャレンジ」である。これは、不特定多数の人間が触るドアノブや便座を舌で舐めるという“度胸試し”のようなもので、主にTikTok上で流行している。そしてつい先日、便座どころか便器を舐める動画を投稿したLarz【1】というインフルエンサーが、コロナに感染したことを公表。無責任すぎる行動に世界中から非難の声が上がった。
炎上したインフルエンサーは、袋叩きにされてそのまま表舞台から退場するパターンもあれば、浴びた注目で“焼け太り”する者もいる。Larzという男も「スーパーマーケットのアイスクリームをベロベロ舐めてからそのまま陳列棚に戻す」といったような迷惑動画でたびたび炎上し、そのたびにフォロワーを増やして「金をめっちゃ稼いだ(本人談)」という。日本でこのような行動を起こせば一発アウトになるはずだが、一体この差はどこから生まれるのだろうか? 世界中の「炎上系配信者」とその所業を紹介しつつ、考えていきたい。