サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > シニカルに社会を斬る【次世代アーティスト】たち

――バンクシーが一種のブームになっている。彼の社会風刺とユーモアが世に浸透しているということだが、こうした活動を行っているのは、何もバンクシーだけじゃない。ここでは、バンクシーブームの今だからこそ、現代社会のタブーを打ち破るようなアーティストたちを紹介していきたい。

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東京都知事の小池百合子氏までも「バンクシーらしき落書き」に喜ぶ、今の日本。

 昨日の記事でも紹介したように、イギリスを拠点として活動する匿名のグラフィティライター、バンクシーの人気が続いており、今年は3月15日から「バンクシー展 天才か反逆者か」(横浜 アソビル)や8月から「BANKSY展(仮称)」(東京・寺田倉庫 G1ビル)などの展覧会開催が予定されている。

 もはや、バンクシーは「ブーム」と言っても過言ではなく、彼の反資本主義的な政治批評および社会風刺のスタイル、ユーモア性は多くの人々に受け入れられているようにみえる。

 だが、例えばChim←Pomのように、国内外には、他にもバンクシーと同様の活動をしているアーティストがいるのではないだろうか? そこで、バンクシー人気が加熱する今だからこそ、日本を中心に活動する「ポスト・バンクシー」とも呼べるようなアーティストを、『現代アートとは何か』(河出書房新社)などの著書で知られるアートプロデューサーで編集者の小崎哲哉氏、批評家で日本映画大学専任講師の藤田直哉氏、東京ステーションギャラリー学芸員で評論家の成相肇氏の3人の識者に紹介してもらった。

一般市民を巻き込んで無意味な秩序を作る

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