――創刊50年を迎えた日本マンガ雑誌界の雄「週刊少年ジャンプ」。『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』など、数々の“友情・ 努力・勝利”な大ヒット作を世に送り出してきたが、実は同誌を下支えし続けてきたのは“エロ”だった!? マンガ編集者でもあるコラムニスト・更科修一郎が、「ジャンプ」を彩ったラブエロコメの歴史を振り返る。
『宇崎ちゃんは遊びたい!』【1】(丈/KADOKAWA)の献血ポスター騒動やら、『娘の友達』【2】(萩原あさ美/講談社)の連載中止要求騒動やら、フェミニズム(?)からの男性向けラブコメマンガへの風当たりが強い昨今だが、日本を代表するコミック誌は今も昔も「週刊少年ジャンプ」(集英社)である。現在は『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴)、『呪術廻戦』(芥見下々)、『チェンソーマン』(藤本タツキ)など、荒木飛呂彦や冨樫義博の影響が強いハードバイオレンスな異能バトルが主力を担っているが、その一方で先鋭的なラブコメエロコメも多く輩出してきた。
今回はそんなジャンプ創刊50年のラブコメエロコメ史を振り返ってみたい。