――日本の未来を支える異端のプリンセス・佳子様の生態を読み解きます
なぜ皇族は、鳥という生き物に惹かれるのでしょう……。紀宮様や秋篠宮様は山階鳥類研究所などで鳥類をご研究され、眞子様もインターメディアテクで鳥の標本や剥製に囲まれて働いていらっしゃいます。高円宮妃久子様も鳥の写真で展覧会などをされていました。もしかしたら、籠の鳥にならず、飛んで自由になりたいという思いがあるのかもしれません。それか、同じく雲の上の存在である鳥たちに親近感をお持ちなのでしょうか。
先日、東京芸術劇場で「ジョン・グールドの鳥類図譜」展が行われました。これは玉川大学教育博物館の研究員でいらっしゃる黒田清子さんがたずさわれた展示で、会期中には上皇上皇后両陛下も行幸啓されました。元さーやファンとしては、ぜひ見に行かなければと、私も展示に馳せ参じました。ちょうどギャラリートークが行われていて、玉川大学の男性研究員が、博物学者ジョン・グールドの経歴や業績について解説。美しい鳥の絵が印刷された大きな図巻が大量に展示されていて、玉川大学の財力を感じさせます。「こちらの鳥類系統樹マンダラは黒田清子先生が共同で作られたものです」。もうひとりの研究員の方と黒田清子さん作成の、鳥類の種類が円形に表示されたわかりやすい図が展示されていました。分子系統学によって並べられた「鳥類進化の全体像が把握できる」マンダラだそうです。鳥の図は、オスとメスがつがいで描かれているパターンが多く、もしかしたらご自身の夫婦生活に重ね合わせているのでは……と妄想。図録にも寄稿されており、多様な鳥の世界、ダーウィン進化論、絶滅への警告について長文を綴られ、深い知識と文章力に驚嘆しました。鳥類の求愛行動については「翼と尾羽を持ち上げるように垂直に広げダンスを踊る」など、格調高く淡々と表現されています。また、絶滅についてのページには「生物は、いずれ絶滅する。どんなに強靭な生命力をもつ種類でも、まちがいなく絶滅へと向かっていく」という荒俣宏氏の文章を引用。皇室がいつか途絶えてしまう……そんな危機感について思いを馳せられたかもしれません。