――懐かしくも斬新で図太いサウンドを作り上げるGREEN ASSASSIN DOLLARと、地元東京を中心にあらゆる日本語ラップ・シーンで暗中飛躍するラッパー、rkemishiが手を組み作り上げた“青き夢”。
(写真/cherry chill will)
深夜に羽ばたくフクロウ。金運や知性の象徴でもあり、瞳孔が開いた瞳でも知られる動物だ。夜の街を飛び回るビートメイカーのGREEN ASSASSIN DOLLAR(以下、GAD)とラッパーのrkemishi(エミシ)の2人が結成したユニット〈owls〉。ヘヴィかつメランコリックなGADのビート、どこかリラックスした雰囲気を感じさせつつもナイフのような切れ味を持つrkemishiのラップの組み合わせは、スモーキーな魅力に満ちている。1985年生まれのGADと1993年生まれのrkemishi。もともと、ツイッター上でラップを乗せるためのビートを募集していたrkemishiにGADがビートを送ったのがコラボのきっかけだった。
「当時、GADは顔も合わせてないのに20曲くらいビートを送ってくれて。その日のうちにラップを乗せて1曲送り返し、曲はすぐに出来上がったんです」(rkemishi)
ヘヴィさもあるが、生活になじむような心地よさを感じるのもGADのビートの特徴だ。本人はキャリアのスタートをこう語る。
「もともと、大学のDJサークルの延長線上みたいな感じでDJをやっていたんです。そこで『BEAT DIMENSIONS』という(ヒップホップの)ビートのコンピを聴いて、見様見真似でビートを作り始めた。音で遊んでいる延長で作り始めて、そこにどっぷり漬かって今に至る、みたいな感じです」