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ストリーミング時代に乗り遅れるな!

サブスクを見誤るな! 音楽業界が懸念するアーティスト契約事情

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配信サイトの利益還元率事情

いまだに楽曲配信に消極的な大御所アーティストも存在するが、基本はベテランであれ新人であれ、還元率に差はない。しかし、長らく配信を避けていたものの、大々的にCMなどで解禁を告知した松任谷由実や、ジャニーズ事務所の所属アーティストなどは、サービスによって還元率が若干異なるという話も。

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『サブスクリプション2.0 衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデル』(日経BP)

 インターネットの普及は、さまざまな産業の収益構造を変えたわけだが、その中でも音楽業界にもたらした影響の大きさは計り知れない。2000年代に入り、iTunesの誕生によってデジタルダウンロードが音楽流通の主流となり、さらに近年はSpotify(スポティファイ)やApple Music(アップルミュージック)などの定額配信サービス(=サブスクリプション)が一気に広まったことで、今やストリーミングが世界的にもスタンダードとなっている。そんな時代の潮流から完全に取り残されているのが、アメリカに次いで世界第2の市場規模を誇る日本の音楽業界だ。大手レコード会社スタッフのA氏がこう証言する。

「悲しいことにいまだに日本の大手レコード会社はサブスクに対して後ろ向きで、『CDの売り上げが会社の大きな屋台骨となる』『サブスクのような利益率の低いサービスでは売り上げを見込めない』といって、デジタルに目を向けない人間が多い。大袈裟かもしれませんが、デジタルに前向きなスタッフとそうでないスタッフの比率は、1:9と言っても過言ではありません」

 通常のダウンロード販売に関してはA氏いわく「各サイトの販売価格の5~6割」がアーティストおよびレコード会社の利益になるというが、サブスクに関しては利益率が非常に低いという。A氏が続ける。

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