──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言
田母神は、私と同じく上半身は筋肉質。毎日、腕立て、腹筋、背筋を50回ずつやり、30分走る。鍛え続けて、120歳まで生きるらしい。ちなみに、私は週2回のセックスで鍛えている。
かつて第一次田母神俊雄ブームがあった。2008年、自衛隊幹部でありながら、「日中戦争は米国の策略」「集団的自衛権は容認すべき」などと政府見解とは異なる論文を発表し、航空幕僚長を解任されて定年退官。事実上のクビになったころである。田母神はその後もネット右翼のバイブル的な極右発言を繰り返し、14年には東京都知事選に立候補、約61万票、16人中4位と意外と健闘。その勢いで国政(第47回衆議院議員総選挙)に出たが、落選した。
その田母神ブームの真っ只中の09年、私は『国粋ニッポン闘議』(春日出版)を出版した。田母神および、当時「WiLL」編集長だった花田紀凱、東條英機の孫・故東條由布子といった保守たちと語り合った対談集だ。春日出版としてはよく売れて、著者の私には印税が300万円ほど入った。その後、この本に、民族派団体「日本青年社」元副会長で宮司の滑川裕二さん、武道家・朝堂院大覚さんとの対談を加えて『新国粋ニッポン闘議―高須基仁対談集』を展望社から出版した。
これら対談相手の中では、田母神がダントツにおもしろかった。田母神はいつも自分の話ばかりして人の話を聞かない。私も私で自分の話、左の話ばかりする。身長は私と同じ165センチ、体重は65キロ程度。がっしりした体格も似ている。対談時、「全学連時代の赤いヘルメットかぶって、防衛省の前で一緒に写真を撮ろう」と提案すると、このシャレを快諾してくれた。
その後、2回目に田母神に会ったのは、上野のすしざんまいだった。女を連れていた。衆院選直前に不倫報道が出たが、その相手かどうかはわからない。いずれにせよデートがすしざんまいとは「こいつ、いいな」と思った。そのとき「春日出版から印税が入っていない」と言われ、対談相手は謝礼金のみだと伝えると、言葉にこそ出さなかったが「それはずるい」という表情をしていた。