サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 【ソシャゲ】開発者が語る炎上の裏側

――メディアでやり玉に挙がることも多い、ソーシャルゲーム(アプリゲーム)の「課金ガチャ」。近年では、欧米などでもガチャ規制議論が巻き起こっている。そこで、ゲーム会社でソシャゲ開発に携わる関係者による匿名座談会を実施。ソシャゲビジネスの現状や現場の苦労をぶちまける。

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18年9月にガチャの確率操作が発覚した『アナザーエデン 時空を超える猫』。大手ゲーム会社社員も呆れるしかなかったという。(画像は公式HPより)

[座談会参加者]
A…40代大手ゲーム会社勤務 男性ディレクター
B…30代大手ゲーム会社勤務 男性プランナー
C…30代中堅ゲーム会社勤務 女性プランナー

A 「情弱ビジネス」の特集ってことで、確かにソーシャルゲーム(以下、ソシャゲ)の課金ガチャはネットなんかではそう言われることもある(苦笑)。

B 課金ガチャをめぐっては4~5年くらい前に『パズル&ドラゴンズ』『モンスターストライク』など、いろいろなソシャゲで返金騒動が起こったり国民生活センターへの苦情が殺到するなど、社会問題になりましたからね。

C 2012年には、消費者庁がコンプリートガチャ(有料ガチャで手に入るアイテムを複数揃えることを条件に、特別なゲーム内報酬を得られるようにする仕組み)が景品表示法違反に当たるとする「コンプガチャ騒動」もありました。

A この「絵合わせ」と呼ばれる手法が景表法で禁止されていて、コンプガチャはそこに引っかかった。

 僕はその頃、コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム)部門で働いていたんだけど、現場は大変だったと聞いた。1週間でゲームの仕様を変更しなきゃいけなかったり、事前に用意していたイラスト素材が使えなくなってしまったとか。

C でも、開発者からするとどこまでをコンプガチャとするのかはグレーゾーンも大きい印象です。

 たとえば、17年から始まったイケメン育成ソシャゲ『A3!』では、ガチャで手に入る特定の2枚のカードを集めると特別なストーリーが見られるシステムを初期に導入していて、これはコンプガチャに当たる可能性がある。ただ、こうしたゲーム性を増やすためのアイディアが「ガチャ煽りになり得る」という理由で却下されることも多くて、企画側としては不満もあります。

A ガチャ関連で最近、大きな話題となったのはグリーの子会社であるライトフライヤースタジオのソシャゲ『アナザーエデン 時空を超える猫』。このゲームではガチャでレアキャラが排出されすぎた場合、再抽選するプログラムを組み込んでいたことが発覚した。都市伝説的にいわれていた“ガチャの確率操作”が存在することを証明してしまった。

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