――整形に限らず、美容大国である韓国。だが、その裏には世界基準からかけ離れた“美意識”があった!?
『Secret Shopping 韓国美容整形 スタイルブック』(クオン)
「整形大国・韓国」という言葉は、日本で暮らしていても数えきれないほど耳にしたことがあるだろう。
しかし「なぜ韓国が整形大国なのか」という問いに、即答できる人はなかなかいないはずである。当の筆者自身もまったく理由がわからなかったのだが、前記事「資生堂にパナソニック、そしてベンチャー企業も続々……人工皮膚で細胞レベルから整形!? テック化する『美ジネス』最前線」に登場した韓国記者R氏がかつて、次のように背景事情を説明した。
「整形をする人には個人的な理由がそれぞれあると思いますが、やはり美男美女は絶対的に有利という価値観が社会に根付いているのが、韓国で整形が多い本当の理由かもしれません。韓国には『就職整形』という言葉もあります。若者の失業率が高く、就職競争が激しいのはご存じだと思うけど、その重要な決め手を『外見』と公言する企業もあるほどです。それなので、生活のために整形をするという若者が、実は少なくないんですよね」
例えば、過去に韓国のリクルートサイト「saramin」が、人事担当者880名を対象に行った調査は驚きの結果だ。「採用時に外見を考慮する」と答えた担当者の割合は、なんと63・8%にも上った。なお、外見を考慮する理由としては「対人関係を円滑にする可能性が高い」という回答の割合がもっとも高かった。