――強烈なビジュアルと放送コードギリギリの漫才が話題となり、カルト的な人気を誇る金属バット。彼らは芸風だけではなく、芸人としての生き様も類を見ない型破りなものだった。
(写真/永峰拓也)
昨年の「M-1グランプリ」敗者復活戦で「ベロ噛んで死ね!」などのツッコミが飛び出す殺伐としたネタを披露し、大きな爪痕を残した金属バット。司会の陣内智則からは「決勝に行く気あるんか」と言われる始末だったが、SNS上では大きな反響があり、今にわかに注目を集めている。
――雑誌の取材は今回が初めてとうかがいました。
小林圭輔 (以下、小林) 初めては「サイゾー」さんって決めてたんで、ありがたいですわ。
友保隼平 (以下、友保) これ読んで大きくなったからな。
――ありがとうございます。昨年のM-1で世間一般からも注目を集めるようになりましたが、それ以前にも女優の黒木華さんや、作家の町田康さんがお2人を好きだと公言されていましたね。
小林 どっちも知らない……。僕ら「サイゾー」に載ってることしかわからないんですよね。
――町田さんは以前うちでも連載していたんですけどね……。ところで、金属バットの漫才といえば、雑誌にも載せられないような表現が飛び交う過激なネタが評判ですが、舞台によっては、ネタに規制が入ったりするのでしょうか?
小林 僕らは友愛の精神で正統派漫才をやってるつもりなんですが、プリクラって単語がダメと言われたのにはびっくりしましたね。
友保 プリに直せ言うてな。いつの間にか差別用語になってたんや。
――おそらく差別用語ではなく、商標登録されているからでしょう。一方で、そんな尖った芸風にも関わらず、M-1後は東京での仕事も増えてきましたね。