『竹内涼真写真集「Ryoma Takeuchi」』(マガジンハウス)
芸能界は共演をきっかけに交際に発展するケースが圧倒的に多い。特に役者同志はドラマや映画と言う数カ月の間、同じ現場で顔を合わせることから、恋愛関係に発展するのも極自然な流れ。対照的に歌手は歌番組くらいしか顔を合わせる機会がないこともあり、歌手同士が恋愛関係になることは少ない。
「昔、女性誌のプラン会議で、ドラマで共演している男と女を組み合わせてプランを出す記者がよくいた。共演という接点があるから無理やりにでも熱愛報道にしやすかった。でも、それが“当たり”の確率は高かったものです(笑)」(女性誌記者)
もっとも、共演だけで「熱愛報道」とするには無理が多く、信憑性に欠ける面も多々あり、「週刊誌は嘘ばかり書く」と女優から非難されることも多々あった。そこで登場したのが写真誌。決定的な2人のデート現場を撮り、熱愛と報道したのだが、それも時代の流れとともに「食事をしていただけで熱愛とは」と反発が増え、今では「泊まり」をもって熱愛とする報道に切り替わった。ホテルやそれぞれの自宅等での宿泊なら世間も納得する。男と女が同じ部屋で一晩過ごせば「2人は男女の関係」と見る。これが簡単そうで難しい。なによりも取材する側は人と時間が必要。熱愛報道がめっきり減った原因でもあるが、年末になり久しぶりに旬な俳優の熱愛が報じられた。
人気イケメン俳優・竹内涼真(25)と女優の吉谷綾子(27)の「半同棲」現場をフライデーが捉えた。定点観測した2人の熱愛現場は、外ではタクシー以外にツーショットになることはなく、その厳重警戒ぶりまでリアルに記事にしている。熱愛の決定的な証拠も完璧。竹内のマンションに通う吉谷の姿が全てを物語っていた。
「これぞ写真誌の真骨頂というスクープ。半同棲というタイトルを入れ、事務所に否定されないために、かなりの頻度で張り込み2人の行動をチェック。さらに要所を写真に撮る。これだけ揃えば、事務所は否定できない」(元写真誌カメラマン)
事務所も「仲のいい友達の1人です」と苦しい弁明をするしかなかった。
半同棲の現場が竹内の高級マンションというのもミソ。「本来、男が女の部屋に通うほうが多い。男は特にお泊りセットがいらないので、気楽に部屋の出入りができる。警戒心の強い人だと、女性を連れ込む専用の部屋を借りたり、共同で部屋を借り、連れ込み専用に使っていた人もいた」(元アイドル)
今回は竹内のマンションに吉谷が通っていたが、これは現段階での2人の格差を象徴しているという。
「以前、人気上昇の最中、高橋一生(38)が無名のタレントを部屋に招き入れた現場を撮られたのもしかり。彼女の存在が世間に知れたら人気に左右することを分かっている。例えば、ジャニーズのアイドルの熱愛現場は大半が男の部屋であるように、彼女の部屋に通うほうがばれやすいし、言い訳もしにくい。男のほうが芸能界では人気も格も現段階では上であることが、付き合い方を見ればわかる」(芸能関係者)
部屋に通わせる竹内と通う吉谷。今後の展開も興味深い。竹内は昨年もモデルとの熱愛が発覚したが、その後のイベントで「心配かけました」と謝罪。その後、破局している。
「健全な大人が恋をするのは当たり前。発覚したからと謝罪するのはあまり例もないし、謝罪する必要もない。謝罪した背景には、女性人気が離れるのを恐れていることがある。で、すぐに別れてファンを安心させる。本人の意志よりも事務所によって別れさせられたという見方が強い。竹内はアイドル俳優としての人気が先行しているから恋愛を禁止せざるを得ない。事務所の方針なら今回も別れさせられるのでは」(芸能関係者)
一方の吉谷―。女優一筋として映画からドラマまで数多くの作品に出演している。女優としては脇役ばかりであまり目立たないが、自らオーディションで合格した「ビズリーチ」のCMでは、「あのショートヘアのクール美女は誰」と話題になっていた。竹内との熱愛でその名は一躍、全国区。今後、さらになる注目が集まるのは必定。演劇関係者が話す。
「吉谷は小栗旬、綾野剛、木村文乃らが所属する事務所の所属。この事務所は映画プロデューサーが立ち上げたもので、本格的な俳優を育てている。スキャンダルなどが発覚しても仕事にはなんの影響もない。今、業界でも注目されている新しい形の事務所です」
竹内にはマイナスに作用する可能性も秘めた恋愛だが、吉谷にとってはかすり傷にもならない。ドラマ制作者は「認知されたことで吉谷への仕事のオファーは確実に増える。吉田羊のような存在感溢れる女優になる可能性も秘めている」と太鼓判を押す。
恋愛発覚を活かすも殺すも俳優の器量次第ということだ。
(敬称略)
二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。