――カメラマン・デザイナー、そして親日家としても知られるアッシュ・ハドソン。そんな彼が自らが体験した日本の“アングラ文化”を詳細にレポート。
クラスレス・アクト/一番右がスラッシュの実息、ロンドンくん。インスタグラム〈@classlessact〉
(写真/Hannah Mayorga:インスタグラム〈@hannahsviewfinder〉)
今月は俺の甥っ子で、スラッシュの息子、今年16歳になったばかりのロンドンがリーダーを務めるロックバンド〈クラスレス・アクト〉を紹介したい。2016年に結成されたバンドで、ロンドンはドラムを担当している。今年の10月には「スラッシュ ft. マイルス・ケネディ&ザ・コンスピレーターズ」のハリウッド・パラディアムでのライブに前座として参加して、世界中で話題になったばかりだ。バンドのメンバーはドラムのロンドンのほかに、ボーカルのデレク、ギターのダンとニコ、ベースのフランコの5人で構成されていて、みんな個性的で才能のあるキッズだ。
初めてヤツらのライブを見たときは、正直スラッシュのバンドよりすごいと感じたほどだ。甥っ子びいきではなく、ロンドンのエネルギッシュでパワフルなドラムは、とても印象的だった。スラッシュの息子がなんでギターじゃなくて、ドラムかって? ロンドンは、いつもその質問を聞かれて辟易しているらしいが、「スラッシュの息子ということで、もちろん色眼鏡で見られることが多いよ。でも、大事なのは音楽。それは、俺たちのバンドの音楽を聴いてもらえればわかるはずだよ。プレッシャーは感じるかって? そうだね、だから(ギターじゃなくて)ドラムを選んだ、ってこともあるかな。パパの七光りで生きていくのではなく、自分の道は自分で切り開いていきたいからね」ってことらしい。著名ミュージシャンの息子として活動するのは大変だな。まあ、俺もその有名人の弟なんだけどさ。