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インタビュー
ハードな過去を抱えた異色のユニットラッパー

【TENG GANG STARR】「みなみのバックグラウンドはヒップホップを喚起する」近未来という新しい故郷でラップする“アイコン”

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――ヒップホップが若者の間で浸透し、新鋭のラッパーが続々と現れる中、男女ユニットのTENG GANG STARRが異彩を放つ。ハードな過去を抱え、近未来的なMVの中でラップする2人は、何を夢見ているのか?

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(写真/増永彩子)

 今年9月に発売された1stアルバム『ICON』の「Intro」で、「ICONってなんですか?」「俺らのことだよ」と2人はしゃべる。TENG GANG STARRは、みなみの実存を賭した表現であり、kamuiの実像を架空世界に定着する旅のようだ。

 3-i名義でトラックメイクや映像制作も手がけるMCのkamuiは、なかむらみなみを見つけた。

「彼女のバックグラウンドを聞いて、これをラップにすればいいと直感しました。ヒップホップが何かという定義よりも、ヒップホップを喚起させてくれる何かが彼女にあるんです」(kamui)

 みなみは“辻堂”と書かれた木札を首から下げている。3歳のとき、親の離婚を機に母の地元・神奈川県の辻堂に越したが、母は家に寄りつかなくなり、弟と取り残された。

「周りの大人が家に入って面倒を見てくれたり、私も外に遊びに行ったりして、温かく育ててもらいました。町の仕組みや神様に、今も感謝してます」(みなみ)

 仕組みや神とは、神社を基盤とする町内会のこと。小学生の彼女は辻堂諏訪神社で太鼓を習い始め、18歳から御神輿に参加。謡われる甚句が、ラッパーの素養を磨いた。

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