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インタビュー
伝統的価値観に抗う女性の板前

【なでしこ寿司】男社会に波風を立ててきたオンナの板前が挑戦する、新しい寿司屋のカタチ。

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――伝統的な男性中心の社会で活躍する女性には、とかく“女流”という色眼鏡つきの評価がつきまとう。日本が世界に誇る美食・寿司の世界もそのひとつだが、こちらの板前はその価値観に抗う。

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(写真/若原瑞昌・D-CORD)

 秋葉原・電気街の一角。かつて、でんぱ組.incが働きながらステージに立っていたライブハウス、ディアステージからほど近い場所に、板前全員が女性の寿司屋「なでしこ寿司」はある。“女性が握る寿司”という、コンセプトと土地柄から喚起される“萌え”要素とは裏腹に、本格江戸前寿司で人気のお店だ。

 回転寿司ひとつ例に挙げても、板前の世界は典型的な男性中心の社会だが、8年前この店の板場に立った店長の千津井由貴氏にも、そんな“ガラスの天井”は立ちはだかってきた。

 今でこそ接待に利用する客も増えたそうだが、来店した男性の板前らに「おままごとにしては」「女にしては」など、心ない枕言葉付きの評価を浴びせられた体験は数知れない。

「イヤミな客に当たったときは、取材を受けたときの話のネタにでもしてやろうと、“デスノート”に書きためています(笑)。また、お店だけではなく、築地も基本女人禁制で、長年、銀座の寿司屋で裏方の調理を担当するおばちゃんも、買い付けは場外で済ませて場内には入らないそうです。魚を買い付けに場内へ通う私も、いまだに観光客に間違われますから(笑)。“あんたの店に売る魚はない”と、断られることも珍しくないんですよね」

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