逮捕報道でビビるヒップホップ界
今年に入り、ヒップホップ界のアーティストが大麻やドラッグの所持・使用などで逮捕される事件が続いている。ここ数年のラップ・ブームによりシーンは盛り上がっていたように見えたが、現在、戦々恐々としているラッパーも多いという。ただ、逮捕報道には不可解に感じる点も。その背後には、警察や麻薬取締部の思惑があるのか――。
本誌2015年11月号にて、レーベルメイトである漢 a.k.a. GAMIと「ラップとヤクザ」について対談したD.O。(写真/岩根愛)
6月28日、ヒップホップ・グループ、練マザファッカーのリーダーでラッパーのD.O【1】が大麻取締法違反などの容疑で逮捕されていたことが報じられた。また2月5日には、ラップ・グループのBAD HOPのミュージック・ビデオなどに出演しているダンサーの君島かれんがコカインを摂取した疑いで逮捕。さらに1月15日には、MCバトル番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)のMCで知られるラッパーのUZI【2】が大麻取締法違反で逮捕されている。
今年に入ってからヒップホップ界で薬物事件が相次いでいるが、一連の逮捕報道はヒップホップ界にどんな余波を与えているのか? ヒップホップ界の関係者A氏はこう語る。
「実は、報道されていませんが、某実力派ラッパーが大麻の所持で最近逮捕されました。また、某大物ラッパーにも警察の内偵捜査が入っているとか。ヒップホップ界で大麻を吸っている人間が多いことは確かなので、みんな戦々恐々としていますよ」
音楽ライターの磯部涼氏も、以下のように話す。