サイゾーpremium  > インタビュー  > 【ELLE TERESA】──フィメールラッパーの急先鋒
インタビュー
カワイイけど強い、新しい形のフィメール・ラッパー

【ELLE TERESA】「ビッチとかプッシーとか、逆にカワイイ」ハタチのフィメール・ラッパーが唱える“強い女”とは?

+お気に入りに追加

――アメリカにはニッキー・ミナージュやカーディ・Bといったフィメール・ラッパーのスターがいるが、日本でその新たな像を模索するのがELLE TERESAだ。女子の表現者として、何と戦っているのか――。

1807_002029270001_520.jpg
(写真/草野庸子)

「ピンクは私を裏切らない」と1990年代の渋谷に倒れこんだのは、岡崎京子が描いたユミだ。「クレープは私を裏切らないもん」と2000年代の原宿で叫んだのは、『木更津キャッツアイ』のモー子だ。2010年代にはELLE TERESAが「シャネルは私を裏切らないの」と歌う。いつだって女の子たちは翻弄されないように自分を確かめるものを探している。概念からスイーツへ、それからハイブランドへ。高度資本主義は女の子の護符を、より具体的に、さらに既存の価値観に重なる形へと変えた。ELLEが「シャネルのウォレット」を連呼する「CHANEL」という曲にはヒップホップらしいチープで即物的な響きがある。けれど次第に「COCO CHANEL」が「此処シャネル」に聴こえ、「四次元ポケット」と対になって揺れる。今いるところを踏みしめる女の子と、願うところへ飛び出す女の子と。実のところ、彼女は正統的な女の子の表現者である。現在20歳。

「ヒップホップは男文化だから、女の子が入ろうとすると嫌がられる。昔は入れてほしいなって思ってたけど、今はむしろこっちが上だって思ってる。別に男を見下してるわけじゃなくて、ELLEが一番カッコいいから」

 あっけらかんとして物おじしない。彼女はどのように育ったのか。

「地元の沼津でお母さんがダンススタジオをやってて、子どもの頃から親と一緒にクラブに行ってた。両親ともダンサーだから、私も自然とダンサーになった。スタジオだから礼儀はちゃんとしてたけど、周りに大人がいっぱいいたし、だから偉い人に会ってもビビるとかはないかも。中学はあんまり行ってなくて、高校は途中で辞めたけど、ダンスの友達としゃべってるほうが楽しかったな」

 ダンスの傍ら、渋谷109前でスカウトされ、「Popteen」(角川春樹事務所)の読者モデルをしていたという中学時代。クラブで出会った同郷のラッパー兼プロデューサーのYuskey Carterは彼女を即座に見初めた。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2025年5月号

新・ニッポンの論点

新・ニッポンの論点

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 【マルサの女】名取くるみ
    • 【笹 公人×江森康之】念力事報
    • 【ドクター苫米地】僕たちは洗脳されてるんですか?
    • 【丸屋九兵衛】バンギン・ホモ・サピエンス
    • 【井川意高】天上夜想曲
    • 【神保哲生×宮台真司】マル激 TALK ON DEMAND
    • 【萱野稔人】超・人間学
    • 【韮原祐介】匠たちの育成哲学
    • 【辛酸なめ子】佳子様偏愛採取録
    • 【AmamiyaMaako】スタジオはいります
    • 【Lee Seou】八面玲瓏として輝く物言う花
    • 【町山智浩】映画でわかるアメリカがわかる
    • 【雪村花鈴&山田かな】CYZOデジタル写真集シリーズ
    • 【花くまゆうさく】カストリ漫報
サイゾーパブリシティ