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ヒラメ上司に即辞職の若手……メディア業界嘆き節

日経新聞ゴリ押しの「イブニングニュース」と企業広報“怒りと困惑”

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新聞記者が語る疲弊するメディア

朝日新聞が放ったスクープにより、国税庁長官の辞任にまで追い詰められた安倍政権。しかし追い詰められているのは、報じる側のマスコミ業界も同じではなかろうか。日本経済新聞のネット重視戦略とそれに振り回される現場記者たちの嘆き節ほか、疲弊するメディア業界のウラ側を、現役記者たちが涙ながらに語り倒す渾身の2500字!


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『日経キーワード 2018-2019』(日経HR; 2018-2019年度版)

A:全国紙社会部若手記者
B:全国紙政治部デスク
C:経済誌中堅記者
D:全国紙経済部中堅記者

A 安倍首相の一強状態が続くと思われてた国政ですが、森友学園問題が一気に火を噴いて、政権の先行きにイエローランプがともりましたね。

B 潮目を変えたのは朝日のスクープ【1】だ。3月2日付朝刊1面トップで「森友文書 書き換えの疑い」とすっぱ抜いた。財務省側が交渉経緯を問題発覚後にうやむやにしようとしていた疑惑を報じたもので、これで「やっぱり怪しい」というムードが国会にも広がり、追及の勢いが一気に増したな。

C 朝日新聞側は社運を懸けて攻勢をかけていますね。朝日は2014年に「吉田調書」「従軍慰安婦報道」で相次いで誤りを認めたことで、今でいう「フェイクニュースメディア」の烙印を押されて苦しい立場にありましたから。

D でも、会社がちゃんとスクープを後押ししてくれてるんなら、それはいいことだよ。うちの社では最近、スクープ記事が「わりに合わない」と感じることが本当に増えた。「スクープが誤報だったらリスクが高い。おれのクビが飛ぶから書くのは止めろ」なんて本気でほざくようなヒラメ上司が多くて困るよ。そんなムードが若手記者にまで染みついているから、最近は経済部でも官庁の「民ペ」とか「紙」【2】を狙いにいく若手記者も減っている。おれはもう、前時代の遺物なのかなあ……。

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