『池上彰の世界から見る平成史 (角川新書)』(KADOKAWA)
視聴率20%超えを連発する『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)やNHK大河ドラマの牙城に、“池上無双”が切り込む。
4月から日曜日のゴールデンタイムで、ジャーナリスト・池上彰の冠番組『池上彰の現代史を歩く』(テレビ東京系)がスタートすることが発表された。池上氏が世界各国の現代史の舞台となった現場を歩き、今、起きているニュースとの結びつきをわかりやすく解説するという。
テレビ東京の小孫茂社長は「私は小さい(テレビ局の)社長ですから、他局さんを打ち崩すまでの大望は持っていませんが……」と自虐的に語っているが、池上といえば選挙特番では同局の顔として他局の選挙番組を打倒してきただけに、日テレも戦々恐々としていることだろう。
「実は池上さんには、フジテレビからも『現代史を歩く』と似たニュース解説番組への出演オファーがあったようです。しかも、テレ東のギャラは1本80万円ほどなのに対して、フジは1本300万円超。制作費もテレ東は1,000万円でフジは6,000万円と、比べものにならない。しかし、結果はフジがフラれ、テレ東が選ばれた。池上氏とテレ東の蜜月関係は“テレビ界の七不思議”といわれています」(テレビ関係者)
もっとも、池上氏が“札束では落ちない”ことは業界では有名な話だ。
「池上氏はインテリや高所得層だけでなく、自営業者やガテン系の労働者にもニュースをわかりやすく説明することにも意義があるという考えで、一時期は実話誌にも登場していたことがありました。テレ東との関係も、一部では社名に『東京』が付くと、海外での取材がしやすいからでは? との説がまことしやかに流れています。しかし、実際はそうではなく、フリージャーナリストとして食うのに困っていた時期に、友人だったテレ東のプロデューサーに多方面で仕事を紹介してもらったことに恩義を感じているからだといいます」(民放プロデューサー)
とにもかくにも、日曜の夜が面白くなりそうだ。