“雑誌編集者”に憧れ、泥舟の業界に夢を託して飛び込んできたひよっこたち。しかし、雑誌を作っても想像していた以上に売れない! でも、このまま年老いた編集者たちと共に業界を腐らせていくのは嫌だ。そこで、雑誌をどうやって生き残らせていくかを、若手編集者たちが徹底討論した。
(絵/藤本康生)
[座談会参加者]
A…週刊誌編集者(27歳)
B…ファッション誌編集者(24歳)
C…文芸誌編集者(26歳)
D…モノ雑誌編集者(25歳)
A これ、「雑誌特集」の巻頭企画なの?
B 出版業界というか、雑誌編集者はほとんどアラフォーだからね。とはいえ、同じ業界でこんなに若い人たちと飲むのなんて初めて。
C 真っ当な新卒は、もうこの業界を目指さないってことなのかな?
D 僕は今年25歳で、いまだに最年少の下っ端。最近、ようやく後輩ができたけれども、業界未経験の30代というね。
C そんな高齢化著しく、さらに慢性的な不況が続く業界に入ってきたのが我々なんだけど、みんなどうして雑誌編集者になろうと思ったの?
D 僕はもともと雑誌をやりたいという気持ちはなくて、出版社に入って書籍を作りたかったんだよね。ただ、出版不況とはいえども、いまだにこの業界に入る道は狭い。それで「本を出せるのであればどこでもいいや」と思って入ったのが今の会社。この業界って大手以外は、どこも給料安くて、激務で、休日がないのは変わらないしね。入社前から「編集者たるもの常に徹夜」と思ってはいたけど、本当にイメージ通り。今月の校了前には三徹したよ。