ここ数年マンガアプリが雨後の筍のごとく増え続け、電子コミックスの売り上げも右肩上がりだ。実はインターネット上でのマンガを取り巻く状況は、かなり活性化してきているのではないか?そんな、紙だけではなく、インターネットという市場がやっと回りはじめた、ニッポンのマンガ業界の今を徹底分析!
■紙のマンガが過去最大の落ち込みへ
雑誌と単行本の年間売り上げ
2963億円
2016年のマンガ単行本の売り上げは1947億円、マンガ雑誌の売り上げは1016億円。06年に両方合わせて5000億円を割り込み、そこから5年後の11年には4000億円割れ。そして、ついに3000億円を割ってしまったのだ。また、「出版月報」2017年12月号によると17年の単行本の売り上げはここから12%減の見込みだという。
(「出版月報」2017年2月号/出版科学研究所)
■紙の赤字を補填できるか?
電子コミックスの年間売り上げ
1491億円
紙とは対照的に成長著しい電子コミックス(作品単体として配信されている電子コミック)。紙と電子のコミック市場は4454億円で、前年比よりも売り上げは増えたことになる。ちなみに、「出版月報」2017年7月号によれば、17年上半期の時点で電子コミックスは777億円を売り上げている。
(「出版月報」2017年2月号/出版科学研究所)
■50周年記念でも、売れない!
「週刊少年ジャンプ」発行部数
184万部
「ついに200万部割れ」――最盛期を迎えていた1994年には発行部数653万部を公称していた少年マンガの王者が、3分の1以下の部数に落ち込んでしまった。ちなみに、「週刊少年マガジン」は88万部、「週刊少年サンデー」は31万部と、どこも明るくない。
(日本雑誌協会/2017年7月~9月間発行部数)