韓国では、“反日”的な内容を打ち出すことが、すなわち“愛国”として大ヒットにつながることも多い。だが、約22億円かけた大作『軍艦島』では、そうもいかなかったようで……。
韓国では、今年7月に公開された『軍艦島』は、興行的には失敗に終わった。前記事中のA氏も、「映画として見ると、ひどい出来だった」と話していた。(『軍艦島』(C)CJ E&M)
前記事「従軍慰安婦に強制労働……日本と朝鮮半島の歴史――映画館に右翼の街宣が来る!?日本公開不能な“反日映画”」でも紹介した『軍艦島』は、17年の映画作品としてはもっとも注目を集めた作品だった。
韓国では観客動員数1000万人超えが大ヒットの基準となる。『軍艦島』はその1000万超えという数字はもちろん、史上最高観客動員数すら期待されていた。だが、いざふたを開けてみると遠く及ばず。約22億円の製作費をかけた大作としては、大した成績を残せなかったのである。
その理由として韓国で指摘されているのは、「メジャー作品の押し売り」に、韓国国民が嫌悪感を示したというものだった。
『軍艦島』の公開初日の観客動員数は、97万352人で過去最高を記録した。大手メディアはこぞってその功績が称えたのだが、一方である“問題”に対して批判が集中した。その問題とは「スクリーンの独占」だ。