イタリア人(?)らしく、カプチーノを飲み、すぐ人を殴るスパイダーマン。
前記事では4カ国の無許可スパイダーマンを紹介してきたが、実はもうひとつ無許可スパイダーマンがある。それが『イタリアンスパイダーマン』だ。
この作品は「1960年代にイタリアで製作され長年行方不明になっていたフィルムが、2006年になって発見されて、修復後の翌年にインターネットで公開された」と噂されている代物。
スパイダーマンとはいうものの、髭を蓄え、覆面はかぶらずにマスクで目を覆った、マリオのような中年が主人公。この中年スパイダーマンがプロレスマスクをかぶった敵と戦うのだが、女だろうが容赦なく殴り、くわえタバコで敵と格闘し、もちろん糸は使わずに銃を乱射。これまで見てきた無許可スパイダーマンの中でも群を抜く荒唐無稽さだが、実はこれ、オーストラリアの学生たちによって製作された自主映画なのだ。
ちなみに、本作を製作した学生たちはその後、テレビ局のプロデューサーにスカウトされ、『Danger 5』という『イタリアンスパイダーマン』と同じく60年代の低予算映画をパロディ化したようなミニドラマを製作することになる。
無許可スパイダーマンも評価されれば、その後に繋がるという一例かも?