このところ、パリコレに出るようなハイファッションのブランドと、ナイキやアディダスなどのスポーツブランドのコラボが続いている。好調なのかと思いきや、ナイキの世界的なリストラが報じられるなど、不安な要素も多いようだ。ハイファッション化するスポーツブランドの狙いとは!?
スカーレット・ヨハンソンも、産後ダイエットにヨガを取り入れた。セレブの間では、スポーツに合わせて、それぞれアパレルを変えているのだとか……。一張羅のTシャツじゃ、だめ?
仏ブランド「ラコステ(LACOSTE)」が、パリのファッションウィークで2018春夏コレクションを披露したのは、9月27日のことだった。フランスで誕生したラコステは過去14年間、米ニューヨークでコレクションを発表してきたが、来年は創立85周年を迎える記念すべき年となる。そこで、ブランド発祥の地・パリのコレクションに回帰。チュイルリー庭園の屋外ランウェイで、新作を披露した。
今回、ラコステのコレクションの中心的なテーマとなったのは、ずばり「スポーツ性」だった。コレクションをレポートした海外メディア「fashion.com」は、次のように書いている。
「ラコステはスポーツDNAを滲ませたコレクションを披露した。(中略)クリエイティブ・ディレクターであるフェリペ・オリヴェリア・バプティスタは、ストリートコードとブルジョア・ノームコアコードという、2つの相反する様相を結合。快適ながらシック、また活動的でありながら革新的なデザインで、ラコステだけのムードを紡ぎ出した」
もともとスポーツウェアブランドとして設立されたラコステが、スポーツ性を前面に打ち出すこと自体は、なんら不思議ではない。ただ過去のコレクションと比べると、その傾倒ぶりは徹底していた。それらデザインはまるで、純粋なスポーツブランドのそれと見間違うほどだ。