『昭和八十三年度! ひとり紅白歌合戦 [DVD]』(ビクターエンタテインメント)
ヒット曲らしいヒット曲が皆無な、今年の音楽界。頭を抱えるNHKが大みそかの『紅白歌合戦』の目玉としたいのが、先日、来年9月での引退発表をした歌手の安室奈美恵と、高視聴率を記録した連続テレビ小説『ひよっこ』で主題歌「若い広場」を歌った桑田佳祐だ。
2人が出れば「視聴率60%も夢ではない」とNHK関係者の鼻息も荒いようだが、そうは問屋が下ろさない気配だ。スポーツ紙デスクが語る。
「安室に対して、NHKは『ギャラと美術に3億円、出演時間15分、大トリ』という破格の条件を提示したといいます。しかし、安室はこれを固辞。というのも、彼女はライブに来てくれるファンを何よりも大事にしていて、テレビで生歌を披露することには抵抗がある。しかも極度にMCが苦手とあって、『15分』などという長尺は、逆にありがた迷惑なだけ。しかし、それは表向きの理由で、実は引退発表した際にNHKが前夫・SAMとの入籍会見の映像を無断で流したことが原因だと言われています。なんでも、彼女の怒り具合は相当なものだったといいます」
そうなれば、NHKとしてはもう一人の目玉である桑田だけは、是が非でも出場にこぎつけたいところだが……。
「過去に朝ドラ『あまちゃん』がヒットした際にやったような寸劇を、『ひよっこ』出演者で行う予定となっています。桑田も、その寸劇会場にいることが理想だったのですが、大みそかは横浜アリーナで年越しライブを行うことが決まってしまった。そこでライブ中の桑田と中継でつなぎ、主演の有村架純や叔父役でブレークした峯田和伸を絡ませるプランが浮上しましたが、桑田サイドは難色を示しているといいます。音楽関係者からは、NHKの上田良一会長から『歌詞が意味不明』と曲をディスられたことで協力的でなくなった、との声も聞こえてきますよ」(同)
自らの凡ミスで大魚2匹を逃したとなれば、NHKは悔やんでも悔やみきれないだろう。