――社内レコ倫の網をかいくぐったものの、レコ倫で「歌詞に問題あり」となった場合、伏せ字やピー音、歌詞の非掲載などで対応する――とはこちらの記事で触れた通りだが、ほとんどのアーティストがCDのリリースよりも先に撮影している“ミュージックビデオ”はいかがなものか?
見えないこともないけど……の被害の一例。
さて、聴覚ではなく視覚的に訴えてくる映像作品でも、自主規制の波は荒ぶっているのだろうか? ミュージックビデオを手がける映像業界関係者に話を聞いた。
「一昔前はバンドマンが楽器を弾きながらタバコを吸う演出が当然のようにありましたが、今はレーベル側がアーティストにタバコを吸わせようとしません。仮に問題が起きそうな映像を撮影した場合、『もし問題になったときの場合に』という保険の映像を撮影しておくこともあります。さすがに撮り直しとなると時間も制作費もかさんでしまいますからね」(映像業界関係者A氏)
歌詞はレコ倫の審査を受けるが、基本MVに検閲は入らないため、より一層の自主規制が働いていると指摘するのはB氏だ。