――50年以上の長い長い歴史によって育まれてきた現代アイドル。そこでは、握手会はどのような意味を持ってきたのか?その変遷を追う!
■~80年代
「アイドルは女神」の時代
アイドルはテレビや雑誌などメディアの中で活躍する、ファンにとっては雲の上の存在だった。レコード発売イベントに付随した握手会もあったが回数は少なく、あくまでも「握手させていただく」というもの。身近さが魅力だったおニャン子クラブでさえ、テレビ番組『夕やけニャンニャン』(フジ系)から生まれたのであり、あくまでも大メディア主体のアイドルだった。
■~90年代
「接触に価値はナシ」の時代
おニャン子クラブ解散以降、「アイドル冬の時代」が到来。96年にブレイクしたSPEED、99年にブレイクしたモーニング娘。らのフォロワーが現れ、現在の「ライブアイドル」の素地は作られ始めていた。それに伴い握手会も地味に行われてはいたものの「大量にCDを購入させて特典を付ける」といった施策はナシ。依然、「“接触”に価値アリ」とは見なされていなかった。
■~05年代
「ハロプロ全盛」の時代
99年のシングル「LOVEマシーン」でブレイクしたモー娘。を筆頭としたハロー!プロジェクト傘下のグループが天下を取っていた時代。そのハロプロはライブ&メディア主体に活動し、過度な接触商法には手を出していなかったため、アンダーグラウンドなシーンを除き、接触商法の進化は止まっていた。