サイゾーpremium  > 連載  > 丸屋九兵衛の音樂時事備忘「ファンキー・ホモ・サピエンス」  > 「ファンキー・ホモ・サピエンス」【46】/ヒップホップ育ちの越境者【ヴィン・ディーゼル】
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「ファンキー・ホモ・サピエンス」【46】

【ヴィン・ディーゼル】ヒップホップ育ちの越境者ヴィン・ディーゼルに捧ぐ!

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『xXx: Return of Xander Cage』

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V.A. (販売元:ランブリング・レコーズ)

ヒットしたアメリカーノズ「In My Foreign」にフィーチャーされているニッキー・ジャムは、これまたレゲトン・アーティストで、本編にも登場する。また、主役ヴィン様の舎弟ニックスを演じる中国系カナダ人クリス・ウー(元EXO)も1曲提供。そして最後を締めくくるのはもちろんアイス・キューブだ! イェイイェイ!


“ギャップ萌え”という耳慣れない言葉を知ったのは、数年前だったか。当時の私はインターFMで『モンゴリアン・デスロック』という番組をやっていた。同局の「音楽重視姿勢」のまったく逆を行くトーク詰め込みすぎの内容で、嫌がられた記憶がある。

 ある日のこと。タピオカ・ミルクティーを飲みながらスタジオに現れた私を見て、相方である菅野結以(モデル)が、“ギャップ萌え”と言ったのだ。

 だが。「丸屋九兵衛とタピオカ・ミルクティー」くらいのギャップで萌えるなら、この人の場合はどうなのだろう。

 その男の名は、ヴィン・ディーゼル。外見もすごいが、中身も逆ベクトルに向かってすごい。

 黒人の父と白人の母の間に生まれ、母が再婚した演劇関係者(黒人)の影響で演技に興味を持ったヴィン様が、人知れずメディアに登場し始めるのは90年前後。いとこのラッパーであるクワメが率いるグループ、クワメ&ア・ニュー・ビギニングのバックダンサーとして、だ。だから、出自はとってもヒップホップなのである。

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