――そうそうたるアーティストたちと共演し、海外でも高い評価を受け、映画にも出演する――謎が謎を呼ぶ、彼らの素性とは?
(写真/有高唯之)
ドラマー2人、ヴァイオリニストを含む10人超えの大所帯バンド「Vampillia」。美しくも獣性を帯びた、怒涛のブルータルオーケストラ・サウンドは、どのように生み出されているのか? レギュラーメンバー6人──リーダー(リ)、真部デトックス脩一(真)、黒瀧セバスチャン節也(セ)、恋幟モンゴロイド(モ)、micci the mistake(m)、the man who has camera(c)に聞いた。
──Vampilliaは、リーダーさんの作りたい音楽のために結成されたとか。
リ はい。でも、僕自身は何もできないので、人に頼らないと音楽が作れないのです。現在、メンバーは10人以上いますが、これまでに辞めたヤツらも20~30人はいるはず。最初はド素人の集まりで、演奏もボロボロでしたが、徐々に技術が向上していき、今は質の良い/悪いメンバーの比率がようやく半々くらいになりました(笑)。
m 僕も一度辞めているんです。「もしかしたら、このバンド売れるかも」と、すぐ戻るんですけど。
リ しかも、1stアルバムのレコーディング直前ですよ。迷惑なヤツ! その代わりに入ったのが、元「相対性理論」の真部くんで。
真 僕が加入したのは、バンドの音楽がとにかく「美しい」と思ったのと、その裏に個人の大きなエゴが見えて、かつそれが誇大妄想の域にまで昇華されていることに感動したから。