――お笑いコンビ・ピスタチオが、ブレークを果たした白目漫才にたどり着くまでには、さまざまな紆余曲折があった。そして、ある程度の知名度を得た今、コンビの片割れ伊地知は、かつての場所に帰ってきた……。
(写真/三宅祐介)
「初対面の女の子から『カッコつけて……』という目線で見られることもありますよ。でも自分のスタイルは曲げない。最終的に手のひらで転がせばいいんで」
ピスタチオ・伊地知大樹が、インタビュアーをまっすぐに見据えて語る恋愛論。そこにいつもの白目はない。キモさを前面に押し出したネタとは縁遠い話題に、思わず「なんの!?」と訊ねたくなるが、実は伊地知は元・歌舞伎町のナンバーワンホスト。最近は当時のホストネーム「嵐」を使って、メディアやライブで恋愛指導するなど精力的に活動している。
嵐の名を一躍上げたのが『めちゃイケ』での、芸人がナンパに挑戦する企画「ナンパ駅伝」だった。老獪なステップで渋谷を歩く女子の道を巧みにふさぎ、ピスタチオの正体を一切明かさないまま、早々と女性を陥落したのだ。