映画『無限の住人』HPより
1月16日、都内で3月3日に授賞式が開催される「第40回日本アカデミー賞」の各部門の優秀賞を受賞した5作品・5人が発表された。
そのうち、最多の11部門を受賞したのは渡辺謙主演の『怒り』。話題作の『64-ロクヨン-前編』、『シン・ゴジラ』は10部門、大ヒット公開中のアニメ映画『君の名は。』は4部門で受賞した。
「関係者の間で『これはいかがなものか?』と声があがったのは優秀主演男優賞。『シン・ゴジラ』の長谷川博己、『聖の青春』の松山ケンイチ、『64』の佐藤浩市、『日本で一番悪い奴ら』の綾野剛はほかの各映画賞でも高評価なので納得だが、残る1人に『海賊とよばれた男』のV6・岡田准一が入った。『海賊~』は大ヒット映画『永遠の0』のスタッフ・キャストが再集結した鳴り物入りの作品だったが、原作者である百田尚樹氏のツイッターでの“大放言”などの影響もあってか集客が伸び悩み、それほど話題にもならなかった」(映画業界関係者)
岡田といえば、一昨年、『永遠の0』で日本アカデミーの最優秀主演男優賞を受賞。そして、昨年は吉永小百合主演映画『母と暮らせば』で助演だったはずの嵐・二宮和也が同最優秀賞を受賞。一昨年、昨年と、ジャニーズ事務所の所属タレントが2連覇を達成している。
「日本アカデミー賞の選考方法については、たびたびビートたけしも批判しているが、まったく不透明。それだけに、今回もまさかの岡田のVによるジャニーズの最優秀主演男優賞3連覇、その流れで、来年、『無限の住人』で元SMAP・木村拓哉にとらせるのでは――とささやかれ始めている」(映画担当記者)
キムタクといえば、06年の日本アカデミー賞レースにおいて、『武士の一分』で「優秀賞のほかの皆さんと最優秀賞を競わせたくない」とのジャニーズ事務所の意向により優秀主演男優賞を辞退。「明白な理由によるノミネート辞退は史上初だったが、これは当時のチーフマネージャーI女史の意向で、関係各所で『最優秀賞がない時のリスクを回避したかっただけでは』と失笑を買った。今となってはキムタクにとって黒歴史」(同)だとささやかれているが、SMAP解散後、事務所が一丸となってキムタクを猛プッシュしているのは世間的にも周知の事実。4月29日からは満を持しての主演映画「無限の住人」が公開されるだけに、当然、賞レースに絡みたいところだが、そう簡単には行かないようだ。
「今年は、岡田、嵐のメンバーの松本潤、二宮和也、大野智の主演映画がそれぞれ公開される。通常、ジャニーズタレントの写真使用はネット媒体はNGだが、『日本アカデミー賞』の公式サイトには授賞式での岡田と二宮の写真が掲載されており、ジャニーズとの蜜月関係がうかがえる。その関係と不透明な選考方法を考えると、来年の優秀主演男優賞をジャニーズ事務所が独占してしまう事態も。となると、後輩と競って負けた時のほうがキムタクのダメージがデカイと思うのだが…」(日本アカデミー協会会員の映画プロデューサー)
ジャニーズの幹部が映画賞とキムタクの兼ね合いについてどんな決断を下すかが注目される。