――カメラマン・デザイナー、そして親日家としても知られるアッシュ・ハドソン。そんな彼が自らが体験した日本の“アングラ文化”を詳細にレポート。
大阪「ウィタセクストピア」
日本に来るようになって4年が経つ。俺はいつもハプニング・バーやセックス・クラブ、セクシー・マッサージなど、あまり人に知られていない場所を探索している。そこで日本人の友人もでき、日本のアンダーグラウンド・カルチャーについて知る機会も増えてきた。この号からスタートする当連載では、そんな日本で経験した出来事を、自分が生まれ育ったアメリカ文化との比較を交えながら、本誌読者にシェアしていくことで、日本の素晴らしさをレポートしていきたいと思う。
「面白いバーがあるから行こう」――ある日、クラブを経営するカメラマンの友人に誘われた。そのバーはアダルトショップなどが立ち並ぶ小さな歓楽街の一角に位置し、友人は経営する女性オーナー・SHIHOと旧知の仲のようだった。店のドアを開けると、細長くて薄暗い空間が広がっており、バーカウンターが目に入る。仕事帰りだろうか、至って普通のルックスのサラリーマン数人がグラスを傾けている。年齢は50~60代といったところか。しかし、バーカウンターの奥に目をやると、壁にはムチやマスクが飾られていて、天井からはフックが吊り下げられていた。その異様な空間はボンデージルームになっていた。