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第1特集
戦後70年以上経った今、どう描かれるのか【2】

マンガの天才はそのペンでひたすら平和を問い続けた…巨匠・手塚治虫が描く戦争

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『手塚治虫「戦争漫画」傑作選』(祥伝社新書)

 戦争マンガを考える上で、もうひとり欠かせないのは、なんといっても「マンガの神様」と呼ばれた手塚治虫だろう。マンガを通して「人間とは、生命とは何か」を問い続けた手塚の作品には、たびたび戦争のモチーフが現れている。

 1928年生まれの手塚は戦時中軍需工場で勤労奉仕をし、大阪大空襲も経験している。このころの体験がもとになった短編が「紙の砦」だ。

 特殊訓練所で訓練を受け、工場で働かせられ、ことあるごとに軍事教官から殴打される。そんな生活のなかでも、主人公は寸暇を惜しんでマンガを描き続ける。戦争が終わって灯火管制が解かれた街の灯りを見て、これからは思い切りマンガを描けることを喜ぶ主人公だが、戦争で顔に大きな傷を負った女友達の人生は元通りにはならなかった。このとき感じた戦争への憎しみも、手塚治虫の創作の原動力のひとつだった気がしてならない。『紙の砦』は、祥伝社新書の『手塚治虫「戦争漫画」傑作選』などで読むことができる。

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