正月の風物詩には棄権がいっぱい!?
正月の風物詩ともいえる箱根駅伝。関東圏の大学のみが出場するこの競技会だが、全国放送され視聴率も高い。一方で、数年前から途中棄権者の数が増加傾向にあり、競技者側からはルールの見直しが求められているが……。
『第93回箱根駅伝速報号 2017年 02月号』(ベースボールマガジン社)
第93回となる箱根駅伝が今年も開催され、第92回大会の上位10校(シード校)と、2016年10月に行われた予選会の上位10校に加え、関東学生連合選抜チームを合わせた全21チームが参加した。総合優勝を果たした青山学院大は同校史上初、全体では6校目となる3連覇を成し遂げている。独占放送権を持っている日本テレビの中継では、関東地区の平均視聴率で往路27・2%、復路28・4%、瞬間最高視聴率では往路・復路共に30%を超えるなど、テレビ離れが進む昨今にあって、それでも正月の風物詩としての存在感は、健在なようだ。
一方で、今年はいくつか運営上のトラブルが起こり、一部で問題となっていることをご存じだろうか?
例えば3日の復路、ゴール地点の手前にある日比谷交差点(東京・千代田区)で、交通規制が適切に行われず、神奈川大学の選手が車にはねられそうになっていたのだ。各紙の報道によれば、現場の交通規制を担当している警視庁は、「原因は担当者間の連携ミスである」とし、「再発防止に努める」とのコメントを発表。箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟も「これまでの大会でこのようなことはなかった」と、憤りをあらわにしているようだ。もちろん、競技中に選手が交通事故にでも遭おうものなら、来年以降の開催も危ぶまれる。