――2016年も残りわずか。レコ大1億円買収疑惑などが取り沙汰され、その“対応”に注目が集まっている。こうした日々、発信される芸能界のさまざまなニュースの中で、往々にして、その裏側には報道されない構図や裏事情が潜んでおり、報道だけではモヤモヤする読者も多いことだろう。そこで業界歴の長い“カンケイシャ”たちに集まってもらい、今年下半期、話題のニュースをざっくばらんに語ってもらった。
『昭和の怪物 裏も表も芸能界』(講談社)
【座談会参加者】
司会:一般編集者
A:スーパー芸能記者
B:Aのネタ元
C:元スーパー芸能記者
――いろいろと気になるニュースはありますが、完全に“消えて”しまった「有吉弘行と夏目三久の熱愛・妊娠報道」は、いったいどうなったんでしょう? 日刊スポーツは二日連続の一面トップで自信タップリに報じましたが、当事者は完全否定したままウヤムヤになってしまいました。
A 日刊スポーツの記事が出る前日に「週刊ポスト」が同じネタで双方に直撃していたと書いていたけど、真贋はともかく、交際情報が流れていたのは確かだよ。ただ、本人がスポニチに登場し、否定したことで一応の決着を見た感もある。あのニュースで面白かったのは、やっぱりテレビをはじめとする大手芸能マスコミが見事なまでに黙殺したことだろう。
B 夏目の所属事務所・田辺エージェンシーの田辺昭知社長の夏目に対する寵愛ぶりは有名で、以前は同じタワーマンションに住んでいたはず。それがいつの間にか夏目は有吉の自宅そばのマンションに引っ越していたという話しだし。まあ、妊娠報道は母子の健康状態も関係するから、慎重にならざるを得ないよ。さりとて、夏目の事務所である田辺エージェンシーからの“要請”もすごかった。もちろん商売上の理由もあるだろうけど、そこまでして有吉との報道を潰したかったということでしょう。
A 田辺社長の奥さんは女優の小林麻美だけど、実質的に別居していたなんて話もあるし、ここにきて小林が25年ぶりに芸能の仕事に復帰したのも理由がありそうだ。
B ともかく有吉や夏目サイドが日刊スポーツを訴えたという話は出てないし、日刊スポーツもこのままガセのレッテルを貼られたままでは引き下がれない。年末に向けて水面下でネタを仕込んでるって噂もチラホラ。
C ただ、田辺社長はバ―ニングの周防社長のようなコワモテのイメージはないし、マスコミや芸能関係者から、なぜここまで一目置かれているのかはピンとこない人も多いんじゃないかな。よく「会えばわかる」って言うんだけど、確かに業界の大物で面倒見のいい親分肌ではあるけれど、ここまで露骨なことをするイメージはないんだけどな。
A 実は今回のネタが流れたのにはちょっとキナ臭い理由もあったらしい。田辺さんをはじめこれまで芸能界を牛耳ってきた大物社長たちだけど、軒並み高齢化してきたこともあって、そろそろ自分たちが引退した後のスキームを作ろうということで動き始めているんだ。ところがある大手プロの社長がそのスキームから外されたようで、その腹いせにネタを流したともっぱらだよ。