――名作とされるディズニー映画でも、人種差別を助長すると批判されることがあった。どんなシーンが“アウト”なのか?
■南部黒人訛りのカラス
『ダンボ』
公開:1941年/発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン
サーカス団に生まれたゾウの子ども・ダンボ。その大きな耳ゆえに、サーカスの芸人たちや仲間のゾウなどから笑い者にされるが、友情や愛情に支えられながら、大空へと羽ばたいていく─。そんな映画の公開当時、人種隔離政策のジム・クロウ法がまだ残っており、劇中に登場する5羽のカラスのリーダーはジム・クロウという名であった。その声優を務めたのは白人俳優だったが、カラスたちはみな南部黒人特有の訛りでダンボをいじめたのである。