――1996年、1本のAVが世に放たれた。題名は『欲情列島宅配便 私の処女を奪いに来てッ!!』。アテナ映像が制作したこの作品は伝説のバカAVとして一部では有名だ。今回、この作品の出演者が20年ぶりにその裏側を語った。
20年ぶりに本作を観た市原監督。この一件のせいで『幽☆遊☆白書』は、未だに読みたくないらしい。
『欲情列島宅配便 私の処女を奪いに来てッ!!』――本作を“伝説”へと押し上げたのは、出演者である28歳の素人OLだった。彼女はいわゆる腐女子で、マンガ『幽☆遊☆白書』にハマっており、その登場人物になりきって処女を喪失したいと希望する。しかし、大好きなキャラクターである”飛影”の名を叫びながら喘ぐ女性に、同作を知らないスタッフはドン引き。男優に至っては勃たなくなるなど、撮影は難航を極める。重苦しい空気の作戦会議や、『幽☆遊☆白書』について勉強するシーンが大半を占め、最終的には萎えたイチモツを無理矢理ねじ込んで終了、という凄まじい内容だ。実際の収録から完成までに2年かかった本作は、その異様さから「もはやAVではなくドキュメンタリー」「史上最も哀しい処女喪失」などと、ネットを中心にカルト的な人気を博している。
今回、本作に男優として出演していたAV監督・市原克也氏との接触に成功。20年ぶりに映像を見ながら解説してくれた。
──本作がネットを中心に有名になっていることはご存じでしたか?